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xrpl-dev-portal/@l10n/ja/about/faq.md
2024-11-04 12:01:06 -08:00

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seo:
description: XRP Ledger、XRPLエコシステム、コミュニティに関するよくある質問にお答えします。
subtitle: XRPLについての質問にお答えします
top_nav_grouping: 概要
labels:
- ブロックチェーン
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# よくある質問
<!--#{ using h4s for questions to keep them out of the right side nav (too cluttered when they display) and to provide appropriate text size for questions. #}-->
#### XRPはリップルと呼ぶのですか
いいえ。XRPは**エックスアールピー**と呼びます。日本国内の多くの取引所などはXRPをRippleやリップルなどと表記していることがありますが、それは間違いです。
またXRP Ledgerは**エックスアールピーレジャー**と呼びます。
#### XRP Ledger(XRPL)はRippleが所有するプライベートブロックチェーンですか
いいえ。XRPLは分散型のパブリックブロックチェーンです。トランザクション処理やコンセンサスに影響を与えるような変更は、ネットワークバリデータの80以上の承認が必要です。Rippleはネットワークへの貢献者の一員ですが、その権利は他の貢献者たちと同じです。ネットワークには150以上のバリデータが参加しており、うちデフォルトのユニークードリスト(UNL)に登録されているものは35以上です。Rippleはこれらのうち[1つのード](https://foundation.xrpl.org/2023/03/23/unl-update-march-2023/)を運営しています。
ユニークノードリスト(UNL)に関しては[ユニークードリストUNLとは何ですか?](#ユニークードリストunlとは何ですか)の項目をご覧ください。
#### プルーフ・オブ・ワーク(PoW)が最善の検証メカニズムではないのですか?
プルーフ・オブ・ワークは、信頼できる第三者を必要とせずに二重支出の問題を解決する最初のコンセンサンス・メカニズムでした。[XRP Ledgerのコンセンサスメカニズム](../docs/concepts/consensus-protocol/index.md)は、同じ問題をはるかに速く、安く、より良いエネルギー効率で解決します。
#### XRPLではXRP以外の通貨も取引できますか
はい。XRPLは米ドル、ユーロ、石油、金、リワードポイントなど、任意の資産をトークン化できるように構築されており、どんな通貨でもXRPL上で発行することができます。成長中のXRPLコミュニティは様々なフィアットトークンや暗号通貨をサポートしており、これを裏付けています。
#### XRPLは決済専用ではないのですか
いいえ。当初は決済のユースケース向けに開発されましたが、台帳であるXRP Ledgerとそのネイティブ・デジタルアセットであるXRPの両方は、NFTなどのブロックチェーンの革新的ユースケースで更に人気を集めています。自動マーケットメーカー(AMM)、スマートコントラクト機能Hooks、相互運用サイドチェーンの開発などが現在進行中です。
## バリデータ(検証者)とユニークノードリスト
#### トランザクション(取引)のバリデータはどのようなサービスを提供するのですか?
バリデータは、トランザクションがプロトコル要件を満たしていて、結果として「有効」であるかどうかを判断します。バリデータが独自に提供する機能は、順序付けされた単位にトランザクションをグループ化し、二重支払いを防ぐことを目的としてその順序に同意することです。
コンセンサスプロセスの詳細は、[コンセンサス](../docs/concepts/consensus-protocol/index.md)をご覧ください。
#### バリデータの実行にはいくらかかりますか?
バリデータを実行するのに手数料やXRPは必要ありません。メールサーバを稼働するための電気代相当です。
#### ユニークードリストUNLとは何ですか?
UNLとは、ある参加者が共謀しないと信じるバリデータのリストです。各サーバ運営者は自分のUNLを選ぶことができますが、通常は信頼できる発行元から提供されたデフォルトを参考にします。(信頼できる発行元からのデフォルトセットはデフォルトUNLまたは _dUNL_ と呼ばれることがあります)。
#### どのUNLを選択すればよいですか?
バリデータは誰でも実行できるため、信頼できるバリデータを選ぶ責任はネットワーク参加者にあります。現在、RippleとXRP Ledger財団が、過去の実績、証明された身元、責任あるITポリシーに基づき、高品質なバリデータの推奨デフォルトリストを公表していることが知られています。しかし、すべてのネットワーク参加者は、自身が信頼できるバリデータを選択することができ、上記の2つの発行者のいずれかに従う必要はありません。
#### RippleがそのUNLの採用を推奨しているなら、それは中央集権的なシステムを形成することにならないのですか?
いいえ。XRP Ledgerネットワークはオプトイン方式です。各参加者は直接的または間接的に自身のUNLを選択することができます。万が一、Rippleが活動を停止したり、Rippleが悪意を持って行動したりした場合、参加者は自身のUNLを変更してXRP Ledgerを引き続き使用することができます。
#### バリデータにとってインセンティブとなるものは何ですか?
バリデータを運営する主なインセンティブは、ネットワークの安定的な運用と健全な進化を維持・保護することです。XRP Ledgerの進化を決定するのはバリデータであり、XRP Ledgerを利用する、あるいはXRP Ledgerに依存するビジネスには、ネットワークの信頼性と安定性を確保するインセンティブが内在しています。バリデータはまた、このように貢献することでコミュニティからの評価と信頼を得ることができます。
ネットワークに参加するためにXRP Ledgerのサーバを運営する場合やバリデータを運営するための追加コストや手間は最小限です。つまり、ビットコインにおけるマイニング報酬のような追加のインセンティブは必要ありません。Rippleはバリデータを運用するための報酬としてXRP支払うことはしないため、そのようなインセンティブがバリデータの行動を歪めることはありません。
インセンティブがどのようにバリデータの行動を歪めるかの例については、[miner extractable value (MEV)](https://arxiv.org/abs/1904.05234)をご覧ください。
#### 金融機関は、特定の制度上の基準や要件を満たすのに役立つトランザクションバリデータを設定できますか?
いいえ。トランザクション選択のためにカスタマイズされたバリデータポリシーを金融機関が設定することはできません。バリデータは既存のプロトコルに従う、従わないのいずれかを選択します。ソフトウェアは、プロトコルルールに従わない場合は機能しません。そのため、金融機関が社内の専門知識なしにカスタム実装を求めることは推奨されません。
#### ネットワーク内の20%を超えるノードが他の多数ノードと一致しない場合はどうなりますか? レジャー(台帳)の最終バージョンはどのように選択されますか?
通常、あるトランザクションの有効性について係争があった場合、多数派が合意に達するまでそのトランザクションは保留されます。しかしネットワークの20超が多数派と同じプロトコルルールに従わなかった場合、ネットワークは一時的に停止します。参加者が互いに合意を得たいUNLに基づいてUNLを再設定すれば再開できます。この一時的な処理の遅延は二重支出よりも望ましいでしょう。
レジャーの正式バージョンを決定する過程で、一時的な内部バージョンが複数存在する可能性があります。分散システムでは、すべてのードが同じ順序でトランザクションを受け取るわけではないため、このような内部バージョンは自然に発生します。ビットコインにおける類似の動作は、2つのブロックがほぼ同時に採掘されたために、2つのサーバがそれぞれ異なる最長チェーンを見ることです。
しかし、レジャーの最新バージョンは常に1つだけであり、他のバージョンは無関係で無害です。
XRP Ledgerのコンセンサスメカニズムが不利な状況でどのように動作するかについては、[攻撃と失敗モードに対するコンセンサスの保護](../docs/concepts/consensus-protocol/consensus-protections.md)をご覧ください。
#### XRP Ledgerでは正式なバリデータのオンボーディングプロセスを使用していますか?
いいえ。XRP Ledgerは、中央権限のないシステムであるため、正式なバリデータのオンボーディングプロセスのようなものは存在しません。
個々のデフォルトUNLの発行者は、推奨リストにいつバリデータを追加したり削除したりするかについて、独自のポリシーを設けています。
推奨事項やベストプラクティスについては、[バリデータとしての`rippled`の実行](../docs/infrastructure/configuration/server-modes/run-rippled-as-a-validator.md)をご覧ください。
#### デフォルトUNL(dUNL)がネットワークに最も影響力を持つなら、XRPLは中央集権的ではないでしょうか
バリデータはdUNLや広く使われているUNLを使わないこともできます。誰でもいつでも自由にUNLを作ることができます。
同じネットワーク上で複数のUNLが使われても構いません。各運営者は自分のサーバのUNLをカスタマイズすることもできるし、別の推奨リストに従うこともできます。これらすべてのサーバは同じチェーンを実行し、互いにコンセンサスを得ることができます。
しかし、もしあなたのUNLが他の人が使っているUNLと十分に重複していなければ、あなたのサーバが他のネットワークからフォークしてしまう危険性があります。あなたのUNLが他の人が使っているUNLと90以上重なっていれば、フォークから完全に保護されます。重複が少ない場合、同じチェーンをフォローできるかもしれませんが、重複が少ないほど、ネットワークの接続性が悪いほど、UNLに信頼できないバリデータや悪意のあるバリデータがあるほど、フォークする可能性が高くなります。
## XRPの役割
#### XRPはどのような目的で利用されますか
XRPはXRP Ledgerのネイティブ資産として、これまでのどのデジタルアセットよりも速く、環境に優しく、安価な次世代の決済を実現するために作られました。XRPはまた、スパムから台帳を保護し、XRP Ledgerの分散型取引所で[通貨のブリッジ](../docs/concepts/tokens/decentralized-exchange/autobridging.md)を行うことがユーザにとって有益である場合に、その役割を果たします。時間とともに、XRP Ledgerコミュニティは、XRPの新しい[ユースケース](/about/uses)やXRP Ledgerそのものを発展させてきました。
#### XRP Ledgerにおいて大量のトランザクションに対してはどのように対応しますか?
XRP Ledgerは、スパム対策として、需要に基づいて[トランザクションコスト](../docs/concepts/transactions/transaction-cost.md)を動的に設定するように設計されています。潜在的なXRPの操作による影響は、時価総額とトランザクション量の増加に伴うネットワークサイズの拡大によって最小限に抑えられます。
#### マネーロンダリングや疑わしい経済活動に対して、どのような標準操作手順が実施されていますか?
XRP Ledgerネットワークはオープンネットワークであり、すべての取引はオープンに公開されています。
Rippleは Ledgerネットワーク全体のAMLフラグを監視・報告し、該当する疑わしい活動をFinCENに報告することにコミットしています。
[XRP Forensics / xrplorer](https://xrplorer.com/)は、XRP Ledgerのマネーロンダリング、詐欺、詐欺、不正使用を追跡し、最小限に抑えるための勧告リストを維持しています。取引所やその他のサービス・プロバイダは、金融犯罪を防止し対応するためにこのサービスを利用することができます。
## セキュリティ上の懸念
#### サードパーティにより提供されたコードは審査プロセスはどのようになっていますか?
コードへの貢献のプロセスは、開発者が[`rippled`リポジトリ](https://github.com/xrplf/rippled/)のようなソースコードリポジトリに[プルリクエスト](https://docs.github.com/ja/github/collaborating-with-pull-requests/proposing-changes-to-your-work-with-pull-requests/about-pull-requests)を行うことから始まります。
このプルリクエストは、自動化された単体テストと統合テスト、そしてプルリクエストが影響するコード領域で重要な専門知識を持つ複数の開発者によりコードレビューが行われます。
プルリクエストが自動テストに合格し、レビュアーの承認を受けると、信頼できる[リポジトリのメンテナ](https://opensource.guide/best-practices/)が次のベータ版に含めるための手続きを行います。
#### RippleはXRP LedgerまたはXRP Ledgerネットワークを所有または管理していますか?
いいえ、RippleはXRP LedgerまたはXRP Ledgerネットワークを所有も管理もしていません。
Rippleは、コアとなるXRP Ledgerサーバ[`rippled`](https://github.com/xrplf/rippled)のリファレンス実装へ貢献し、オープンソースコードベースに貢献しているエンジニアチームを雇用しています。Rippleはまた、利用可能なソフトウェアのプリコンパイル済みバイナリーパッケージを定期的に公開しています。必要に応じて、誰でも自由に[ソースからソフトウェアをダウンロードしてコンパイル](../docs/infrastructure/installation/index.md)できます。
いくつかの団体が推奨バリデータリストUNLを公開しています。2023年7月現在、RippleはデフォルトのUNLにある35のバリデータのうち1つのみを実行しています。
#### XRP Ledgerは検証用のコードベースとユーザソフトウェア用のコードベースを区別していますか?
XRP Ledgerの[クライアントライブラリ](../docs/references/client-libraries.md)は、ソフトウェア開発者向けのものです。これらのライブラリは、ネットワークを支え、トランザクションを検証する[XRP Ledgerのコアサーバ](../docs/concepts/networks-and-servers/index.md)とは異なるコードベースとリポジトリを持っています。