--- html: software-ecosystem.html parent: introduction.html blurb: XRP Ledgerソフトウェアで注目されている特性と、それらがどう組み合わさっているのか大まかに紹介します。 --- # ソフトウェアエコシステム XRP Ledgerは、「価値のインターネット」を推進および実現可能にするソフトウェアプロジェクトの、深く階層化されたエコシステムの土台となるものです。XRP Ledgerとやり取りするプロジェクト、ツール、ビジネスをすべて挙げることはできないため、このページでは、一部のカテゴリーのみを取り上げ、[xrpl.org](https://xrpl.org)で説明されている主要プロジェクトを重点的にご紹介します。 ## スタックレベル [![4層からなるエコシステムの図: 最下層にはXRP Ledgerのピアツーピアネットワーク、その上にプログラミングライブラリー、次にミドルウェア、そして最上層にアプリとサービスがあります。](img/ecosystem.ja.png)](img/ecosystem.ja.png) - [XRP Ledgerの基盤](#rippled-コアサーバー)は、トランザクションを共有し、[コンセンサスプロセス](consensus.html)に関与し、[トランザクション](transaction-basics.html)を処理する常時接続のサーバーのピアツーピアネットワークです。XRP Ledgerエコシステム内の他のすべてのものが、最終的にこのピアツーピアネットワーク上に直接、または間接的に構築されます。 - [_プログラミングライブラリー_](#プログラミングライブラリー)は、さらに上位のソフトウェアに存在し、プログラムコードに直接インポートされます。また、XRP Ledgerにアクセスするためのルーチンの実装があらかじめ作成され、組み込まれています。 - [_ミドルウェア_](#ミドルウェア)は、XRP Ledgerデータへの間接アクセスを可能にします。多くの場合、この層のアプリケーションには、独自のデータストレージと処理が存在します。 - [_アプリとサービス_](#アプリとサービス)は、XRP Ledgerでのユーザーレベルのやり取りや、さらに上位のアプリやサービスに対する基盤を提供します。 ### rippled: コアサーバー XRP Ledgerの中心であるピアツーピアネットワークは、コンセンサスとトランザクションプロセスのルールを実行するために、信頼性が高く、効率のよいサーバーを必要とします。Rippleでは、このサーバーソフトウェアのリファレンス実装である[**`rippled`**](the-rippled-server.html)(発音は「リップルディー」)を管理および公開しています。このサーバーは、[一般利用が可能なオープンソースライセンス](https://github.com/ripple/rippled/blob/develop/LICENSE.md)の下で使用できるため、誰でもこのサーバーの自身のインスタンスを検証し、変更することができます。また、いくつかの制限の下でそれを再公開することができます。 `rippled`の各インスタンスは、([Test Netなどの並列ネットワーク](parallel-networks.html)に従うように構成されていない限り)同じネットワークに同期され、ネットワーク全体のあらゆる通信にアクセスできます。ネットワーク上の各`rippled`サーバーは、最近のトランザクションの一部と、それらのトランザクションで行われた変更の記録とともに、XRP Ledger全体の最新の状態データの完全なコピーを保持します。また、各サーバーは各トランザクションを単独で処理すると同時に、そのトランザクションの結果が残りのネットワークに一致するか検証します。サーバーは、より多くの[レジャー履歴](ledger-history.html)を保持したり、[バリデータ](rippled-server-modes.html#バリデータを運用する理由)としてコンセンサスプロセスに参加するように構成することができます。 このサーバーは、データの検索、サーバーの管理、トランザクションの送信を行うための[`rippled` API](rippled-api.html)をユーザーに公開します。 ### プログラミングライブラリー プログラミングライブラリーは、XRP Ledgerデータにアクセスするために必ずしも必要なわけではありません。HTTPまたはWebSocketを使用すれば、[`rippled` API](rippled-api.html)に直接接続できるためです。ライブラリーは、`rippled` APIにアクセスする際の一般的な作業の一部を簡素化し、データをライブラリー内のプログラミング言語で理解しやすく、かつプログラミングしやすい形式に変換します。 [JavaScript用のRippleAPI](get-started-with-rippleapi-for-javascript.html)(「ripple-lib」とも呼ばれる)は、長年にわたって使用され、かつ十分なサポートがある、XRP Ledgerにアクセスするためのライブラリーです。多くの[ミドルウェアサービス](#ミドルウェア)が、RippleAPIのようなプログラミングライブラリーを内部で使用しています。 ### ミドルウェア ミドルウェアサービスは、一方ではXRP Ledger APIを利用し、もう一方では独自のAPIを提供するプログラムです。抽象化層を提供して、いくつかの一般的な機能をサービスとして提供することで上位のアプリケーションを容易に構築できるようにします。 [プログラムライブラリー](#プログラミングライブラリー)は、インポートしたプログラムによって新規にインスタンス化されたりシャットダウンされたりしますが、ミドルウェアはそれと異なり、多くの場合は無期限に実行され続け、独自のデータベース(リレーショナルSQLデータベースなど)や構成ファイルを持つことがあります。 XRP Ledger上のミドルウェアサービスの例として、[Data API](data-api.html)が挙げられます。Data APIは、XRP Ledgerデータを収集して変換することで、時間での照会、データタイプでの絞り込み、およびデータ分析を可能にします。 ミドルウェアサービスのもう1つの例は[XRP-API](xrp-api.html)です。XRP-APIは秘密鍵を管理し、あらゆるプログラミング言語のアプリに対してより使いやすいXRP LedgerへのRESTfulインターフェイスを提供します。 ### アプリとサービス 最上層は、最もエキサイティングなことが起こる場所です。アプリとサービスは、XRP Ledgerに接続するための手段をユーザーとデバイスに提供します。この層では、[取引所がXRPを上場](list-xrp-as-an-exchange.html)したり、分散型取引所で使用するために[ゲートウェイが他の通貨を発行](become-an-xrp-ledger-gateway.html)したり、あるいはXRPを購入、売却、または単にHODLing保持するためにウォレットがユーザーインターフェイスを提供したりします。さらに高階層にサービスを追加するなど、他にも多くの可能性があります。 XRPだけでなく、通貨価値を表す他のさまざまな方法と互換性のあるアプリケーションを構築するには、XRPでの決済に[Interledger Protocol][]を使用するのが最適です。 XRPと周辺テクノロジーを使用してユーザーとやり取りするプロジェクトには、他にも多くの例があります。 例については[XRP Ledger ビジネス](businesses.html)か、[エキスチェンジ](exchanges.html)か、[ウォレット](wallets.html)を参照してください。 ## 関連項目 - [RippleX](https://ripplex.io/) - [技術に関するよくある質問](technical-faq.html) - [XRPChat Links & Resources](https://www.xrpchat.com/links/) - ゲートウェイと取引所、ウォレットとストレージ、アプリなどの最新のリストが記載されています。 {% include '_snippets/rippled-api-links.md' %} {% include '_snippets/tx-type-links.md' %} {% include '_snippets/rippled_versions.md' %}