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blurb: XRP Ledgerアカウントでは、レジャーデータ内のスパムを減らすためにXRPの準備金が必要です。
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# 準備金
XRP Ledgerでは、スパムや悪意のある使用によって、共有グローバル台帳(レジャー)が過度に大きくならないように、 _準備金_ の仕組みをXRPに適用しています。現在一般に市販されているのマシンで、処理中の現行レジャーを常にRAMに保存でき、全履歴がディスクに収まるように、技術の向上に合わせて台帳が大きくなるのを制限することが目的です。
取引(トランザクション)を送信するには、各アドレスが共有グローバル台帳内に最小量のXRPを保有している必要があります。このXRPを他のアドレスに送信することはできません。新しいアドレスに資金供給するには、必要準備金を満たすのに十分なXRPを送信する必要があります。
現在の最低必要準備金は**10 XRP**です。(これは、レジャーにそれ以外のオブジェクトを所有していないアドレスにかかるコストです。)
## 基本準備金と所有者準備金
必要な準備金は2つの部分に分けられます。
* **基本準備金**は、レジャーの各アドレスに必要なXRPの最小額です。現在、この準備金は、10 XRP(`10000000` drop)です。
* **所有者準備金**は、アドレスがレジャーに所有しているオブジェクトごとに必要な準備金の増加額です。現在、これは1アイテムにつき2 XRP(`2000000` drop)です。
### 所有者準備金
レジャー内の多くのオブジェクトは特定のアドレスによって所有され、そのアドレスに対する必要準備金と見なされます。レジャーから削除されたオブジェクトは、所有者の必要準備金にカウントされなくなります。
- [オファー](offer.html)はそれらを発行したアドレスによって所有されています。すべてが処理済みとなるか、または資金供給のないことが判明したオファーは、取引処理によって自動的に削除されます。または、所有者は、[OfferCancelトランザクション][]を送信するか、`OfferSequence`パラメーターを含む[OfferCreateトランザクション][]を送信することで、オファーを取り消すことができます。
- [トラストライン](ripplestate.html)は2つのアドレス間で共有されます。所有者準備金は、いずれかまたは両方のアドレスに適用されます。どちらに適用されるかは、アドレスが制御するフィールドがデフォルト状態であるかどうかによって決まります。詳細については、[Contributing to the Owner Reserve](ripplestate.html#所有者の準備金への資金供給)を参照してください。
- [MultiSignReserve Amendment][]がない場合、1つの[SignerList](signerlist.html)は、メンバーの数に応じて、所有者準備金用に3~10個のオブジェクトとしてカウントされます。[MultiSignReserve Amendment][]が有効になっている場合、1つのSignerListは、メンバーの数に関係なく、所有者準備金用に1つのオブジェクトとしてカウントされます。関連項目: [SignerListと準備金](signerlist.html#signerlistと準備金)
- [保留中の支払い(Escrow)](escrow-object.html)は、支払元のアドレスが所有します。
- [Payment Channel](use-payment-channels.html)は、作成したアドレスが所有します。
- [所有者ディレクトリー](directorynode.html)には、アドレスの所有者の準備金の対象となるすべてのレジャーオブジェクトが一覧表示されます。所有者ディレクトリー自体は準備金としてカウントされません。
- [Checks](checks.html)は、作成したアドレス(送信先ではなく送信元)が所有します。
#### 所有者準備金のエッジケース
XRP Ledgerでは、 [OfferCreateトランザクション][]は、資産を保持する意図の明示的なステートメントであるとみなします。オファーが実行されることで、(限界値0で、その限界値を超える残高の)トラストラインが(そのようなトラストラインが存在しない場合)`taker_pays`の通貨で自動的に作成されます。ただし、オファーの所有者が新しく作られたトラストラインの所有者準備金を満たすための十分なXRPを保持していない場合、そのオファーは資金不足とみなされます。関連項目: [オファーのライフサイクル](offers.html#オファーのライフサイクル)
## 必要準備金を下回る
トランザクション処理中、[トランザクションコスト](transaction-cost.html)によって、送信元アドレスのXRP残高の一部が消却されます。その結果、そのアドレスのXRPが必要準備金を下回る可能性があります。
アドレスが保持しているXRPが、現在の必要準備金を下回ると、XRPを他のアドレスに転送するトランザクションを送信したり、自身の準備金を増やしたりできなくなります。このような場合でも、そのアドレスはレジャー内に存在し、トランザクションコストを支払うのに十分なXRPを持っている限り、その他のトランザクションを送信することができます。必要準備金を満たすために十分なXRPを受け取った場合、またはそのアドレスのXRP保有額よりも[準備金の必要額が減少した](#必要準備金の変更)場合、そのアドレスはすべてのタイプのトランザクションを再度送信できるようになります。
**ヒント:** アドレスが必要準備金を下回った場合は、新しい[OfferCreateトランザクション][]を送信して、追加のXRP、または既存のトラストライン上の他の通貨を入手することができます。このような取引では、新しい[トラストライン](ripplestate.html)や[レジャー内のオファーノード](offer.html)を作成することはできないため、すでにオーダーブック内にあるオファーを実行するトランザクションのみを実行することができます。
## 必要準備金の変更
XRP Ledgerには、XRPの価値の長期的な変動に応じて必要準備金を調整する仕組みがあります。変更はすべて、コンセンサスプロセスによる承認が必要です。詳細については、[手数料の投票](fee-voting.html)を参照してください。
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