# 履歴シャーディングの設定
[履歴シャーディング](history-sharding.html)では、各サーバーで完全な履歴を保管することなく、履歴XRP Ledgerデータを保存できます。デフォルトでは`rippled`サーバーは履歴シャードを保管しません。
**ヒント:** バリデータおよび`rippled`追跡(またはストック)サーバーの両方で履歴シャードを保管するように設定できます。ただし`rippled`バリデータサーバーの経費を抑えるために、バリデータサーバーでシャードを保管するように設定 _しない_ ことが推奨されます。バリデータを実行していて、XRP Ledger履歴を保管したい場合は、履歴シャーディングを有効にして別の`rippled`サーバーを実行することが推奨されます。
レジャー履歴のシャードを保管できるよう`rippled`を設定するには、以下の手順を実行します。
## 1. シャードストアーに割り当てる容量を決めます。
履歴シャードを保管できるように`rippled`サーバーを設定する前に、履歴シャードストアーに割り当てるディスク容量を決定する必要があります。これはまた、デフォルトのレジャーストアーに保持する履歴の量にも影響します。シャードストアーのサイズを設定する際には、以下の点を考慮してください。
- レジャーストアー(`[node_db]`スタンザにより定義される)は、履歴シャードストアーとは別のストアーです。レジャーストアーはすべてのサーバーに必要であり、そこには一定範囲の最近の履歴が保管されている必要があります。保管する範囲は、`online_delete`パラメーターに使用可能な状態で維持するレジャーの数によって定義されます。(デフォルトの設定では、最新のレジャー2000個が保管されます。)
- レジャーストアーに215個以上のレジャー(32768)が保持されている場合は、レジャーストアーからシャードストアーへ最近の履歴のグループを効率的にインポートできます。
- 履歴シャードストアー(`[shard_db]`スタンザにより定義される)は、履歴シャードを保管する場合にのみ必要です。履歴シャードを保管しないサーバーではこの構成スタンザを省略する必要があります。履歴シャードストアーのサイズは`max_size_gb`パラメーターでギガバイト単位で定義されます。サーバーは完全なシャードを保管するため、この容量を最大限利用します。履歴シャードストアーは、 _必ず_ ソリッドステートディスクまたは同様の高速なメディアに保管します。従来の回転式ハードディスクでは不十分です。
- シャードには214個のレジャー(16384)が含まれており、シャードの経過期間に応じて約200MB~4GBを専有します。古いシャードほどXRP Ledgerでのアクティビティが少ないため、サイズが小さくなります。
- 履歴シャードストアーとレジャーストアーはファイルパスを分けて保管する _必要があります_ 。必要に応じて、レジャーストアーと履歴ストアーをそれぞれ別のディスクやパーティションに配置するように設定できます。
- 完全なレジャー履歴をレジャーストアーと履歴シャードストアーの両方に保持できますが、冗長な処理となります。
- シャードの取得にかかる時間、`rippled`サーバーに必要なファイルハンドル数、およびメモリーキャッシュ使用率は、シャードのサイズの影響を直接受けます。
## 2. rippled.cfgの編集
`rippled.cfg`ファイルを編集し、`[shard_db]`スタンザを追加します。
{% include '_snippets/conf-file-location.md' %}
以下のスニペットに、`[shard_db]`スタンザの例を示します。
```
[shard_db]
type=NuDB
path=/var/lib/rippled/db/shards/nudb
max_size_gb=50
```
`type`フィールドは省略できます。省略しない場合は、`NuDB`である _必要があります_ 。[新規: rippled 1.3.1][]
**注意:** `rippled`がシャードストアーパスで不適切なデータを検出すると、[起動できない](server-wont-start.html)可能性があります。シャードストアーには新しいフォルダーを使用する必要があります。以前にRocksDBシャードストアー(`rippled` 1.2.x以前)を使用していた場合は、別のパスを使用するか、RocksDBシャードデータを削除します。
詳細は、[rippled.cfgの設定例](https://github.com/ripple/rippled/blob/master/cfg/rippled-example.cfg)の`[shard_db]`の例を参照してください。
## 3. サーバーの再起動
```
systemctl restart rippled
```
## 4. シャードのダウンロードの待機
サーバーはネットワークと同期すると、履歴シャードのダウンロードを自動的に開始し、シャードストアーの空き容量を埋めます。ダウンロード対象のシャードを確認するには、シャードストアーを設定したフォルダー内に作成されるフォルダーを確認します。(これは`rippled.cfg`ファイルの`[shard_db]`スタンザの`path`フィールドによって定義されます。)
このフォルダーには、サーバーに保管されている各シャードのフォルダーが番号付きで保存されています。常に、最大で1つのフォルダーに、未完了であることを示す`control.txt`ファイルが保存されています。
[download_shardメソッド][]を使用して、サーバーにアーカイブファイルからシャードをダウンロードしてインポートするように指示できます。
サーバーとそのピアが使用できるシャードのリストを表示するには、[crawl_shardsメソッド][]か[ピアクローラー](peer-crawler.html)を使用します。
## 関連項目
- **コンセプト:**
- [レジャー履歴](ledger-history.html)
- [オンライン削除](online-deletion.html)
- **チュートリアル:**
- [オンライン削除の設定](configure-online-deletion.html)
- [ピアクローラーの設定](configure-the-peer-crawler.html)
- [容量の計画](capacity-planning.html)
- **リファレンス:**
- [download_shardメソッド][]
- [crawl_shardsメソッド][]
- [レジャーデータフォーマット](ledger-data-formats.html)
{% include '_snippets/rippled-api-links.md' %}
{% include '_snippets/tx-type-links.md' %}
{% include '_snippets/rippled_versions.md' %}