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blurb: XRP Ledgerは世界規模の決済システムで、ユーザーはメールを送るときのようにスムーズに国境を越えて送金することができます。
labels:
- ブロックチェーン
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# コンセンサスの原理とルール
XRP Ledgerは世界規模の決済システムで、ユーザーはメールを送るときのようにスムーズに国境を越えて送金することができます。Bitcoinなどの他のピアツーピア決済ネットワークと同様に、XRP Ledgerでは分散型コンピューターネットワークを介したピアツーピア取引の決済が可能です。他のデジタル通貨プロトコルとは異なり、XRP LedgerではXRPXRP Ledgerのネイティブ資産の他にユーザーが選択した通貨法定通貨、デジタル通貨、その他の価値形態など建てでトランザクションを実行できます。
XRP Ledgerのテクロジーにより、ほぼリアルタイムでの決済36秒が可能です。また、その分散型取引所により自動的に最も安価な通貨取引注文を決済に適用して通貨をブリッジングすることができます。
# 背景
## 仕組み
根本的には、XRP Ledgerはアカウント、残高、および資産取引オファーなどの情報を記録する共有データベースです。「トランザクション」と呼ばれる署名付きの指示により、アカウントの作成、支払いの実行、資産の取引などの変更が行われます。
暗号化システムであるため、XRP Ledgerアカウントの所有者は _暗号ID_ により識別されます。暗号IDは、公開鍵/秘密鍵のペアに相当します。トランザクションは、暗号IDに一致する暗号署名によって承認されます。すべてのサーバーでは、同一の確定的な既知のルールに基づいてすべてのトランザクションが処理されます。最終的な目標は、ネットワーク内のすべてのサーバーがまったく同じレジャー状態の完全なコピーを保有できるようにし、1つの中央機関がトランザクションを調停する必要がないようにすることです。
## 二重支払いの問題
「二重支払い」の問題は、どのような決済システムの運用においても根本的な課題となります。この問題は、ある場所でお金を支払うときに、別の場所ではそのお金を支払うことができないという要件に起因しています。一般的には、2つのトランザクションがあり、いずれかのトランザクションが有効で、両方が同時に有効になることがない場合にこの問題が発生します。
たとえば、Alice、Bob、Charlieが決済システムを使用しており、Aliceの残高が$10であるとします。この決済システムが機能するためには、Aliceはこの$10をBobまたはCharlieに送金できる必要があります。ただしAliceがBobに$10を送金し、同時にCharlieにも$10を送金しようとすると、二重支払いの問題が発生します。
Aliceが「同じ」$10をCharlieとBobの両方に送金できてしまう場合、この決済システムは正しく機能したとはいえなくなります。決済システムでは、発生したトランザクションについてすべての参加者が合意できるように、成功すべきトランザクションと失敗すべきトランザクションを選択する手段が必要です。これら2つのトランザクションはいずれも、トランザクションとしては同じく有効です。ただし、どのトランザクションが最初に発生したかについては、決済システムの参加者によって見方が異なります。
従来、決済システムでは中央機関がトランザクションを追跡、承認することで、この二重支払いの問題が解決されてきました。たとえば銀行は唯一の管理人として、保有する小切手振出人の預金残高に基づいて小切手を決済します。このようなシステムでは、すべての参加者が中央機関の決定に従う必要があります。
XRP Ledgerなどの分散型台帳技術では中央機関が存在せず、二重支払いの問題を他の方法で解決する必要があります。
# コンセンサスの仕組み
## 問題の単純化
二重支払いの問題のほとんどは、既知のルール(アカウントが保有していない資金を利用することを禁止するなど)により解決できます。実際に、二重支払いの問題はトランザクションを順に整理することで削減できます。
BobとCharlieの両方に同じ$10を送金しようとしたAliceの例で説明します。Bobへの支払いが最初であることが判明している場合は、AliceにはBobに支払う資金があることで全員が合意できます。Charlieへの支払いが2番目であることが判明している場合は、資金はすでにBobに送金されたため、Charlieには資金を送金できないことで全員が合意できます。
また、確定的なルールに基づいてトランザクションを順に並べることもできます。トランザクションはデジタル情報の集合であるため、コンピューターで簡単にソートできます。
中央機関なしに二重支払いの問題を解決するにはこれで十分ですが、トランザクションの結果を確認する前に、発生するすべてのトランザクションを把握し、ソートする必要があります。これは明らかに非現実的です。 <!-- STYLE_OVERRIDE: obviously -->
トランザクションをグループにまとめ、グループ単位で合意できる場合には、グループ内でトランザクションをソートできます。ひとまとめで処理するトランザクションについて参加者全員が合意している限り、中央機関を必要とすることなく、確定的なルールに基づいて二重支払いの問題を解決できます。各参加者がトランザクションをソートし、既知のルールに従い確定的な方法でそれらのトランザクションを適用します。XRP Ledgerでは、二重支払いの問題をこの方法で解決します。
XRP Ledgerでは、合意されたグループに複数の競合するトランザクションを含めることができます。トランザクションのグループは確定的なルールに従って実行されるので、ソートルールに基づいて最初に発生したトランザクションが成功し、2番目に発生した競合するトランザクションは失敗します。
## コンセンサスルール
コンセンサスの主な役割は、プロセスの参加者が、二重支払いの問題を解決するためグループ単位で処理するトランザクションについて合意を形成できるようにすることです。次の4つの理由により、この合意の形成は予想以上に容易です。
1. トランザクションをトランザクショングループに含めてはならない理由が特にない場合、すべての公正な参加者はそのトランザクションをグループに含めることで合意します。すべての参加者がすでに合意している場合、コンセンサスが果たす役割はありません。
2. トランザクションをトランザクショングループに含めてはならない何らかの理由がある場合、すべての公正な参加者はそのトランザクションの除外を希望します。トランザクションがまだ有効であり、次のラウンドに含めてはならない理由が特にない場合は、そのトランザクションを次のラウンドに含めることで全員が合意します。
3. トランザクションをグループ化する方法に参加者が特に関心を示すことは極めてまれです。合意の形成は、参加者全員がこれを最優先と認識している場合は最も容易になされ、参加者の関心が異なる場合に限り難しくなります。
4. 確定的なルールはグループ編成時にも使用でき、エッジケースについてのみ不合意を形成します。たとえば、ラウンドに2つの競合するトランザクションがある場合、確定的なルールを使用して次のラウンドに含めるトランザクションを決定できます。
すべての参加者は正確さを最も重視します。共有レジャーの整合性を損なわないようにするため、最初にこれらのルールを適用する必要があります。たとえば、適切な署名がないトランザクションは他の参加者が処理を希望する場合でも処理されることはありません。ただし、公正な参加者全員が2番目に重視するのは合意です。二重支払いが発生する可能性のあるネットワークはまったく役に立ちません。公正な参加者全員が正確さの次に重視するのが合意であるという事実により、合意が促進されます。
## コンセンサスラウンド
コンセンサスラウンドとは、トランザクションのグループについての合意形成に向けた取り組みで、これによりトランザクションの処理を可能とします。コンセンサスラウンドでは、合意形成を希望する各参加者が最初の見解を表明します。これは、参加者が確認した有効なトランザクションセットです。
次に、合意に向けて、参加者の見解が「次々に寄せられます」。特定のトランザクションが過半数の支持を得られない場合、参加者はそのトランザクションの保留に合意します。特定のトランザクションが過半数の支持を得ている場合、参加者はそのトランザクションを追加することに合意します。このように、支持が過半数をわずかに上回れば即座に全面的に支持され、過半数をわずかに下回れば即座に現行ラウンドでは全面的に却下されることになります。
コンセンサスが50%前後で行き詰まることを防ぎ、確実な合意を形成する上で必要となる重複を低減するため、トランザクションの追加に関する所定のしきい値は時間の経過とともに増加します。最初は、50%以上の他の参加者が合意していれば、参加者はトランザクションの追加についての合意の継続を支持します。参加者が合意しない場合、このしきい値が増加します。最初は60%に増加し、その後は問題のトランザクションが現行セットから削除されるまで増加し続けます。このようにして除外されたトランザクションはすべて次のレジャーバージョンに繰り越されます。
次に処理するトランザクションセットについて圧倒的多数が合意し、参加者がこれを確認した場合は、コンセンサスに達したと宣言します。
## コンセンサス失敗の可能性
完全なコンセンサスの達成に失敗することがないコンセンサスアルゴリズムの開発は非現実的です。その理由を理解するため、コンセンサスプロセスがどのように終了するかについて説明します。各参加者はある時点で、コンセンサスに達し、特定のトランザクションセットがそのコンセンサスプロセスの結果であると宣言する必要があります。この宣言により参加者は、特定のトランザクションセットがコンセンサスプロセスの結果であると取り消し不能の表明をすることになります。
いずれかの参加者がこの宣言を最初に行う必要があります。この宣言を行なう参加者がいなければ、合意に達することができません。次に、この宣言を最初に行う参加者について説明します。最初に宣言を行う参加者が、コンセンサスは完了したと判断した時点では、他の参加者はまだそのような判断に至っていません。もし他の参加者が各自の視点をもとに合意済のセットを変更できないのであれば、最初の宣言が行われた時点で、他の参加者はコンセンサスは完了したと判断していたでしょう。したがって、参加者は合意済のセットを変更できるはずです。 <!-- STYLE_OVERRIDE: will -->
つまり、コンセンサスプロセスを完了するには、その他のすべての参加者が合意済のトランザクションセットを理論的に変更できる場合でも、特定の参加者がトランザクションセットについてコンセンサスに達したことを宣言する必要があります。
たとえば、あるグループが部屋の中でどのドアから外に出るかについて合意しようとしている場合を考えてください。参加者がどれほど話し合っても、ある時点で _誰か_ が最初にドアから外に出なければなりません。これは、その後に続く人々が考えを変えて別のドアから外に出ることができるとしてもです。
このような失敗が生じる確率を低く抑えることはできますが、ゼロにすることはできません。技術上のトレードオフとして、この確率を1000分の1未満に抑えると、コンセンサスにかかる時間が非常に長くなり、ネットワークとエンドポイントの障害に対する耐性が低くなります。
## XRP Ledgerでのコンセンサス失敗の処理
コンセンサスラウンドが完了したら、各参加者は、合意に達したと各自が理解しているトランザクションのセットを適用します。その結果、レジャーの次の段階と各自が想定しているものが生成されます。
バリデータでもある参加者が、次のレジャーの暗号フィンガープリントを公開します。このフィンガープリントを「検証投票」と呼びます。コンセンサスラウンドが成功した場合、公正なバリデータの過半数が同じフィンガープリントを公開します。
次に参加者がこれらの検証投票を収集します。検証投票から、参加者は前のコンセンサスラウンドの結果、参加者の圧倒的多数がトランザクションセットについて合意しているか否かを確認できます。
参加者は次の3つのいずれかの状況になります確率の高い順
1. 圧倒的多数が合意したレジャーと同じレジャーを構築します。この場合、参加者はそのレジャーが完全に検証済みであると見なし、その内容を信頼できます。
2. 圧倒的多数が合意したレジャーとは異なるレジャーを構築します。この場合、参加者は圧倒的多数が合意したレジャーを構築して受け入れる必要があります。これは通常、参加者が早期にコンセンサスを宣言した後、他の多くの参加者が考えを変えたことを意味します。圧倒的多数が合意したレジャーに「ジャンプ」して操作を再開する必要があります。
3. 受信した検証からは圧倒的多数が明確ではありません。この場合、前のコンセンサスラウンドが無駄となったため、いずれかのレジャーが検証される前に新しいラウンドが発生する必要があります。
ケース1が最も一般的に発生する状況です。ケース2はネットワークに一切悪影響を及ぼしません。ごく少数の参加者は、あらゆるラウンドでケース2の状況になることがありますが、ネットワークは特に問題なく動作します。このような参加者も、構築したレジャーが圧倒的多数が支持するレジャーと同じでなかったことを認識できるので、圧倒的多数との合意に達するまでは、その結果を最終結果として報告してはならないことを理解しています。
ケース3では、ネットワークは数秒間遅滞する結果となります。この間に処理を進められる可能性はありますが、非常にまれです。このケースでは、意見の相違はコンセンサスプロセスで解決され、未解決のまま残っている意見の相違のみが失敗の原因となるため、次のコンセンサスラウンドが失敗する可能性は大幅に低下します。
まれに、ネットワーク全体が数秒間にわって処理を進めることができないことがあります。その代わり、トランザクションの平均確認時間は短くなります。
# 理念
信頼性の1つの要素として、一部のコンポーネントで障害が発生している、悪意のある参加者がいるなどの状況でも結果を提供できるというシステムの能力があげられます。この点は重要ですが、暗号決済システムに関してはこれよりもさらに重要なもう1つの信頼性の要素があります。それは、信頼できる結果を提供するシステムの能力です。つまり、システムが結果を信頼できるものとして報告する場合、その結果を信頼できなければなりません。
ただし実際のシステムは、この両方の信頼性が損なわれる可能性のある運用状況に直面します。このような状況には、ハードウェア障害、通信障害、不正な参加者などがあります。XRP Ledgerの設計理念の1つとして、信頼してはならない結果を提供するのではなく、結果の信頼性が損なわれている状況を検知し、報告することを掲げています。
XRP Ledgerのコンセンサスアルゴリズムは、プルーフオブワークシステムに代わる堅牢な仕組みで、コンピューティングリソースを不必要に消費することはありません。ビザンチン障害が発生する可能性があり、また実際に発生することがありますが、その影響はわずかな遅延にとどまります。どのケースでも、XRP Ledgerのコンセンサスアルゴリズムは、結果が実際に信頼できるものである場合にのみ、信頼できる結果として報告します。

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html: consensus-protections.html
parent: consensus.html
blurb: Learn how the XRP Ledger Consensus Protocol is protected against various problems and attacks that may occur in a decentralized financial system. #TODO: translate
labels:
- ブロックチェーン
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# 攻撃および障害モードに対するコンセンサスの保護
XRP Ledgerコンセンサスプロトコルは、 _ビザンチンフォールトトレラント性_ のあるコンセンサスメカニズムです。つまり、あらゆる不適切な状況参加者が信頼できないオープンネットワークを利用して通信している場合や、不正使用者が常にシステムを乗っ取ろうとしているかまたは中断しようとしている場合などが発生しても動作するように設計されています。さらに、XRP Ledgerコンセンサスプロトコルの参加者が事前に判明していない場合や、時間の経過とともに変わる場合があります。
[ネットワークに求められる特性](consensus.html#コンセンサスプロトコルの特性)を維持しつつ、トランザクションをタイミングよく承認する作業は複雑であり、また完璧なシステムを構築することは不可能です。XRP Ledgerコンセンサスプロトコルは、ほとんどの状況で機能し、機能できない状況では可能な限り安全に失敗するように設計されています。
このページでは、XRP Ledgerコンセンサスプロトコルのいくつかの課題のタイプとその対処について説明します。
## 個々のバリデータの不適切な動作
_バリデータ_ とは、新しいレジャーバージョンの決定プロセスにアクティブに参加するサーバーです。バリデータは、そのバリデータを信用するように設定されているサーバーにのみ影響を与えます(間接的な影響を含む)。一部バリデータの動作が不適切であってもコンセンサスを継続できます。このような不適切な動作には、以下のさまざまなケースがあります。
- 使用できないかまたは過負荷状態である。
- ネットワークから部分的に切断されており、メッセージが遅延なしで届くのは一部の参加者に限られる。
- 他のサーバーを欺くかまたはネットワークを停止する目的で意図的に動作している。
- 外部要因(抑圧的な政府からの脅威など)からのプレッシャーによって不正に動作している。
- バグまたは古いソフトウェアが原因で、わかりにくいメッセージまたは誤った形式のメッセージが偶発的に送信される。
一般に、信頼できるバリデータのうち、不適切に動作しているバリデータがごくわずか約20%未満)である限り、特に問題なくコンセンサスを継続できます。(正確な割合とその計算については、最新の[コンセンサスに関する研究](consensus-research.html)を参照してください。)
バリデータの約20%以上がアクセス不能であるか適切に動作していない場合、ネットワークはコンセンサスに達することができません。この間、新しいトランザクションを暫定的に処理できますが、新しいレジャーバージョンを検証できないため、これらのトランザクションの最終結果は未確定になります。このような状況では、XRP Ledgerが正常ではないことがただちに明らかになるため、待機するか、または信頼できるバリデータのセットを再設定するかを決定できる参加者からの人的介入が促されます。
無効なトランザクションを承認する唯一の方法は、80%以上の信頼できるバリデータがそのトランザクションを承認し、その結果に合意することです。(無効なトランザクションには、すでに使用された資金を送金するトランザクションや、ネットワークのルールに違反するトランザクションなどがあります。)つまり、信頼できるバリデータの過半数が _共謀する_ 必要があります。多数の信頼できるバリデータが世界各地域で異なる人々や企業により運用されている状況では、意図的にこれを達成することは非常に困難です。
## ソフトウェアの脆弱性
あらゆるソフトウェアシステムと同様に、XRP Ledgerコンセンサスプロトコル、広く導入されているソフトウェアパッケージ、またはその依存関係の実装に伴うバグまたは意図的に悪意のあるコードの問題には、真剣に取り組む必要があります。巧妙に作成された入力を取り込んだサーバーをクラッシュさせるだけのバグであっても、ネットワークの進捗を妨害する目的で悪用される可能性があります。Rippleではこのような脅威に対処するため、次のようなさまざまな対策を導入しています。
- [オープンソースコードベース](https://github.com/XRPLF/rippled/)。これにより、一般のユーザーが関連ソフトウェアをレビュー、コンパイルし、個別にテストできます。
- 公式XRP Ledgerリポジトリのあらゆる変更のための綿密で堅固なコードレビュープロセス。
- すべてのリリースと公式ソフトウェアパッケージへのRipple社員によるデジタル署名付与。
- セキュリティの脆弱性と不安定さに関する定期的に委託された専門家レビュー。
- 責任を持って脆弱性を公開したセキュリティ研究者に報奨金を授与する[Bug Bountyプログラム](https://ripple.com/bug-bounty/)。
## シビル攻撃
_[シビル攻撃](https://en.wikipedia.org/wiki/Sybil_attack)_ とは、大量の偽IDを使ってネットワークのコントロールを試みる攻撃です。XRP Ledgerでは、シビル攻撃は多数のバリデータを操作して、他のバリデータにこれらのバリデータを信頼するように仕向ける形で攻撃をしかける可能性があります。このような攻撃は理論上は可能ですが、バリデータが信頼を得るには人間による介入が必要であるため、実際には非常に困難です。
攻撃者が操作する検証サーバーの数に関係なく、既存の参加者が攻撃者のバリデータを信頼しない限りは、これらの参加者が何を検証済みと判断するかについて、このようなサーバーが影響を及ぼすことはできません。その他のサーバーは、バリデータリストまたは明示的な設定によって信頼できると設定されたバリデータのみを信頼します。(デフォルトのバリデータリストの仕組みの概要については、[バリデータ重複要件](#バリデータ重複要件)を参照してください。)
この信頼は自動的に形成されるものではありません。したがってシビル攻撃を成功させるには、ターゲットとなる人物や企業が、攻撃者のバリデータを信頼してXRP Ledgerサーバーを再設定するように仕向けるという難しい作業をこなさなければなりません。ある人物または企業がだまされてXRP Ledgerサーバーを再設定したとしても、自らの設定を変更していない他の人物や企業に対する影響は最小限となります。
## 51%攻撃
「51%攻撃」とは、特定の当事者が全採掘能力または投票能力の50%を超える割合を支配しているブロックチェーンに対する攻撃です。厳密には、50%を _わずかでも_ 超えていれば十分であるため、この攻撃の名前は多少間違っています。XRP Ledgerは、コンセンサスメカニズムに採掘を採用していないため、51%攻撃に対し脆弱ではありません。これに最も類似するXRP Ledgerへの攻撃には[シビル攻撃](#シビル攻撃)がありますが、この攻撃を実際に実施することは困難です。
## バリデータ重複要件
XRP Ledgerのすべての参加者が何を検証済みとみなすかについて合意するには、参加者はまず、他の参加者が選択したバリデータ群によく似た信頼できるバリデータ群を選択する必要があります。最悪のケースでは、重複が約90%未満のために一部の参加者間に不一致が生じる場合があります。このため、Rippleは推奨バリデータの署名付きリストを公開しています。このリストには、企業や業界、コミュニティが運用する信頼性が高く適切に管理されたサーバーが含まれます。
デフォルトでは、XRP LedgerサーバーはRippleが運用するバリデータリストサイトを使用するように設定されています。このサイトでは、Rippleが定期的に更新する推奨バリデータリスト推奨 _ユニークードリスト_ UNLが公開されています。このように設定されているサーバーは、最新バージョンのリストに含まれているすべてのバリデータを信頼します。これにより、同じリストを使用する他のサーバーと100%重複することが保証されます。デフォルトの設定には、サイトのコンテンツの真正性を検証する公開鍵が含まれています。サイトがダウンした場合、XRP Ledgerのピアツーピアネットワーク内のサーバー間でリストに対する署名済みの更新を直接中継できます。
技術的には、サーバーを実行している場合、各自のリストサイトを設定するかまたは信頼できるバリデータを個別に明示的に選択することができますが、これらを行うことは推奨されません。選択したバリデータ群と他のサーバーとの重複が十分ではない場合、サーバーはネットワークの他の部分と不一致になる可能性があり、サーバーが不一致の状態でアクションを実行すると資金を失う可能性があります。
コンセンサスプロトコルの設計を改善し、より多様性のあるバリデータリストを実現するための研究が進んでいます。詳細は、[コンセンサスの研究](consensus-research.html)ページを参照してください。
## 関連項目
- コンセンサスの**入門レベルの概要**については、[コンセンサスについて](consensus.html)を参照してください。
- コンセンサスプロトコルの**詳細な説明**については、[コンセンサス](consensus.html)を参照してください。
- コンセンサスプロトコルの**設計に関する決定と背景**については、[コンセンサスの原理とルール](consensus-principles-and-rules.html)を参照してください。
- コンセンサスプロトコルの特性と制約に関する**学術研究**については、[コンセンサスの研究](consensus-research.html)を参照してください。

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html: consensus-research.html
parent: consensus.html
blurb: コンセンサスアルゴリズムに関する学術論文と関連研究。
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- ブロックチェーン
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# コンセンサスの研究
Rippleでは、XRP Ledgerのコンセンサスプロトコルの理論上の制限と実際の制限の両方についての研究を進め、この分野にてさまざまなアイデアを探究しています。以下の表に、Rippleが発表した学術論文の一覧を示します。
| 日付 | タイトル | 著者 | 概要 |
|---|---|---|---|
| 2018-02-20 | [Cobalt: BFT Governance in Open Networks](https://arxiv.org/abs/1802.07240) | MacBrough | コンセンサスUNLの柔軟性を高める新しいアトミックブロードキャストアルゴリズム、Cobaltの紹介。 |
| 2018-02-20 | [Analysis of the XRP Ledger Consensus Protocol](https://arxiv.org/abs/1802.07242) | Chase, MacBrough | XRP Ledgerのコンセンサスアルゴリズムとその安全性および活性の特性に関する最新の詳細な分析。 |
| 2014 | [The Ripple Protocol Consensus Algorithm](https://ripple.com/files/ripple_consensus_whitepaper.pdf) | Schwartz, Youngs, Britto | XRP Ledgerで採用されているコンセンサスアルゴリズムの紹介。 |

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html: consensus-structure.html
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blurb: XRP Ledgerにおけるコンセンサスの役割について理解を深めましょう。
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- ブロックチェーン
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# コンセンサス
_著者: Dave Cohen、David Schwartz、Arthur Britto_
この記事では、XRP Ledgerの概要や格納される情報、[トランザクション](transaction-formats.html)によってレジャー(台帳)が変化する様子について説明します。
XRP Ledger上でアプリケーションを構築する場合は、XRP Ledger APIの動作や、その動作によってもたされる影響を知っておくために、このプロセスを理解することが重要です。
## まえがき
ピアツーピアサーバーのXRP Ledgerネットワークは世界で共有されている台帳であり、ここから、アプリケーションはこの台帳の内容の状態に関して信頼できる情報を得ることができます。この状態に関する情報には以下の内容が含まれます。
- 各[アカウント](accounts.html)の設定
- XRPおよび[発行済み通貨](issued-currencies.html)の残高
- 分散型取引所でのオファー(注文)
- ネットワーク設定(例: [トランザクションコスト](transaction-cost.html)と[準備金](reserves.html)の金額)
- タイムスタンプ
レジャーバージョンに含まれるデータの詳細な技術説明については、[レジャーフォーマットのリファレンス](ledger-data-formats.html)を参照してください。
[![図1: XRP Ledgerの要素](img/anatomy-of-a-ledger-complete.ja.png)](img/anatomy-of-a-ledger-complete.ja.png)
_図1: XRP Ledgerの要素_
XRP Ledgerでは、数秒ごとに新しいレジャーバージョンが作成されます。あるレジャーバージョンの内容にネットワークが同意すると、そのレジャーバージョンは _検証済み_ となり、その内容が変更されることはありません。それ以前の検証済みのレジャーバージョンによって、レジャー履歴が形成されます。検証済みの最新のレジャーも、少し前の時点のネットワークの状態を表しており、履歴の一部となります。現時点で、ネットワークは次のレジャーバージョンに適用されてファイナライズされる可能性のあるトランザクションを評価しています。この評価が行われている間、ネットワークには、検証前のレジャーバージョン候補が存在します。
[![図2: XRP Ledgerの履歴](img/ledger-history.ja.png)](img/ledger-history.ja.png)
_図2: XRP Ledgerの履歴_
レジャーバージョンには2つの識別子があります。1つ目の識別子は、そのレジャーバージョンの _レジャーインデックス_ です。レジャーバージョンの番号は1つずつ増加します。例えば、現行のレジャーバージョンのレジャーインデックスが100の場合、1つ前はレジャーインデックス99、1つ後はレジャーインデックスは101です。もう1つの識別子は _レジャーハッシュ_ で、レジャーの内容のデジタル指紋を表します。
サーバーがレジャーに適用するトランザクションを提案するときに、内容がわずかに異なる複数の候補レジャーバージョンが作成される場合があります。このような候補レジャーバージョンでは、レジャーインデックスは同じですがレジャーハッシュが異なります。多くの候補のうち、検証済みとなるのは1つだけです。それ以外の候補レジャーバージョンはすべて、破棄されます。そのため、履歴内の各レジャーインデックスに対して存在する検証済みのレジャーハッシュは1つのみです。
レジャーに対するユーザーレベルの変更は、トランザクションによってなされます。[トランザクション](transaction-formats.html)の例としては、決済、アカウントの設定またはトラストラインの変更、取引のオファー注文などがあります。各トランザクションは、レジャーに対する1つ以上の変更を承認するものであり、アカウント所有者によって暗号署名されます。アカウントの変更を承認したり、レジャーのそれ以外の内容を変更したりするには、トランザクションだけが唯一の方法です。
各レジャーバージョンには、一連のトランザクションと、そのようなトランザクションに関するメタデータも含まれています。それらのトランザクションは、新しいレジャーバージョンを作成するために前のバージョンのレジャーに適用されたものです。メタデータには、レジャーの状態データに対する、トランザクションの影響が正確に記録されています。
[![図3: レジャーバージョンに適用されるトランザクション](img/ledger-changes.ja.png)](img/ledger-changes.ja.png)
_図3: レジャーバージョンに適用されるトランザクション_
レジャーインスタンスに含まれる一連のトランザクションはそのレジャーに記録され、XRP Ledger履歴の監査を可能としています。レジャーN+1のアカウント残高がレジャーNのアカウント残高と異なる場合、レジャーN+1にはその変更の原因となったトランザクションが含まれます。
検証済みのレジャー内に出現するトランザクションは、レジャーの変更に成功したか、または要求されたアクションを実行せずに処理された可能性があります。成功したトランザクションには、要求された変更がレジャーに適用されたことを示す**tesSUCCESS** [結果コード](transaction-results.html)が含まれます。レジャー内の失敗したトランザクションには、**tec**クラスの結果コードが含まれます。<a href="#footnote_1" id="from_footnote_1"><sup>1</sup></a>
レジャーに含まれるトランザクションでは必ず、[トランザクションコスト](transaction-cost.html)として一部のXRPが消却されます。この場合、**tes**コードまたは**tec**コードが含まれていたかどうかは関係ありません。消却するXRPの正確な量は、署名されたトランザクションの手順で定義されます。
**tes**クラスや**tec**クラスの結果コード以外に、**ter**クラス、**tef**クラス、および**tem**クラスのコードがあります。後者の3つは、APIの呼び出しによって返された暫定的な失敗を示します。レジャーには、**tes**および**tec**のコードのみ表示されます。レジャーに含まれていないトランザクションによって、レジャーの状態XRP残高を含むが影響を受けることはありませんが、暫定的に失敗したトランザクションが後で成功する可能性があります。
[`rippled` API](http-websocket-apis.html)を使用する場合、レジャーに含めるように提案された候補トランザクションと、検証済みのレジャーに含まれる検証済みのトランザクションをアプリケーションで区別する必要があります。検証済みのレジャー内にあるトランザクションの結果のみが不変です。検証済みのレジャーには、候補トランザクションが含まれる場合と含まれない場合があります。
重要: 一部の[`rippled` API](http-websocket-apis.html)では、候補トランザクションに基づき暫定的な結果が返されます<a href="#footnote_2" id="from_footnote_2"><sup>2</sup></a>。アプリケーションで、トランザクションの最終的な結果を判断する目的で暫定的な結果を使用するのは望ましくありません。最終的にトランザクションが成功したことを確実に知る唯一の方法は、そのトランザクションが検証済みのレジャー内にあり、かつ、結果コードがtesSUCCESSになるまで、トランザクションの状況を確認することです。トランザクションが検証済みレジャー内にあるが、結果コードがそれ以外の場合、トランザクションの失敗を意味します。トランザクションの[`LastLedgerSequence`](transaction-common-fields.html)で指定されたレジャーが検証済みにもかかわらず、そのトランザクションがそのレジャーまたはそれ以前の他のレジャー内にない場合、トランザクションは失敗しており、どのレジャーにも表示されません。検証済みのレジャー内に表示されるトランザクションの場合にのみ、結果は最終的なものとなります。それ以外の場合、このドキュメントで後述するように、`LastLedgerSequence`の制限により、表示されることはありません。
## XRP Ledgerプロトコル - コンセンサスと検証
ピアツーピアのXRP Ledgerネットワークは、トランザクションを承認して処理する多数の独立したXRP Ledgerサーバー通常、[`rippled`](xrpl-servers.html)を実行で構成されています。クライアントアプリケーションは、トランザクションに署名してXRP Ledgerサーバーに送信します。サーバーは、これらの候補トランザクションを処理するためにネットワーク内を中継します。クライアントアプリケーションには、モバイルおよびウェブウォレット、金融機関へのゲートウェイ、電子取引プラットフォームなどがあります。
[![図4: XRP Ledgerプロトコルの参加者](img/xrp-ledger-network.ja.png)](img/xrp-ledger-network.ja.png)
_図4: XRP Ledgerプロトコルの参加者_
トランザクションを受信、中継、処理するサーバーは、追跡サーバーとバリデータのいずれかです。追跡サーバーの主な機能には、クライアントからのトランザクションの分散やレジャーに関する照会への応答が含まれます。検証サーバーは、追跡サーバーと同じ機能を実行し、さらにレジャー履歴を進めます<a href="#footnote_3" id="from_footnote_3"><sup>3</sup></a>
クライアントアプリケーションによって送信されたトランザクションを受け入れるときに、各追跡サーバーは最後に検証されたレジャーを開始点として使用します。受け入れられたトランザクションは候補トランザクションとなります。サーバーから候補トランザクションがそれぞれのピアに中継され、候補トランザクションがネットワーク全体に伝達されます。理想的には、各候補トランザクションはすべてのサーバーに伝達される必要があります。その結果、各サーバーは最後に検証されたレジャーに同じ一連のトランザクションを適用できる可能性が高くなります。しかし、トランザクションが伝達されるまでには時間がかかるため、サーバーは常に同じ候補トランザクションを処理するわけではありません。このことを考慮に入れて、XRP Ledgerでは、コンセンサスと呼ばれるプロセスを使用して、同一のトランザクションが処理され、ピアツーピアのXRP Ledgerネットワーク全体で検証済みのレジャーの一貫性が確保できるようにしています。
### コンセンサス
ネットワーク内のサーバーは、候補トランザクションに関する情報を共有します。コンセンサスプロセスを通じて、バリデータは、候補トランザクションの特定のサブセットが次のレジャーで考慮されることに同意します。コンセンサスとは、サーバーが提案や一連の候補トランザクションを中継する反復プロセスです。サーバーは、選択されたバリデータの圧倒的多数<a href="#footnote_4" id="from_footnote_4"><sup>4</sup></a>が同じ候補トランザクションのセットについて合意するまで、提案の通信と更新を行います。
コンセンサスの間、各サーバーは、そのサーバーの信頼できるバリデータ( _ユニークードリストUNL_ )と呼ばれる特定のサーバー群からの提案を評価します。<a href="#footnote_5" id="from_footnote_5"><sup>5</sup></a>信頼できるバリデータとは、提案を評価するサーバーを欺こうと共謀しない、全体として「信頼できる」ネットワークのサブセットを表します。この「信頼」の定義では、選択された個々のバリデータが信頼されている必要はありません。バリデータの選択は、ネットワークに中継されたデータを改ざんする組織的な試みで共謀しないという想定に基づいて行われます<a href="#footnote_6" id="from_footnote_6"><sup>6</sup></a><!-- STYLE_OVERRIDE: will -->
[![図5: バリデータによるトランザクションセットの提案と修正](img/consensus-rounds.ja.png)](img/consensus-rounds.ja.png)
_図5: バリデータによるトランザクションセットの提案と修正 - コンセンサスの開始時点で、バリデータ毎に異なるトランザクションセットを持っている可能性があります。後のラウンドで、サーバーは現在の提案を信頼できるバリデータの提案と一致するように変更します。このプロセスでは、現在議論しているレジャーバージョンに適用するトランザクションと、それ以降のレジャーバージョンに適用するトランザクションを決定します。_
合意済みの提案に含まれていない候補トランザクションは、その後も候補トランザクションとして残ります。これらは次のレジャーバージョンで再度検討される可能性があります。通常、1つのレジャーバージョンから除外されたトランザクションは、次のレジャーバージョンに含まれます。
状況によっては、いつまでもコンセンサスに達することができないトランザクションもあります。そのような状況として、ネットワークが、必要な[トランザクションコスト](transaction-cost.html)を、トランザクションで指定されたものよりも高い値に変更している場合が考えられます。将来のある時点でこの手数料が引き下げられると、そのトランザクションが成功する可能性があります。トランザクションの成功または失敗が一定時間内に確定するように、トランザクションが特定のレジャーインデックスによって一定時間処理されない場合は期限切れになるように設定することができます。詳細は、[信頼できるトランザクションの送信](reliable-transaction-submission.html)を参照してください。
### 検証
検証は、全体のコンセンサスプロセスの第2段階です。このプロセスでは、すべてのサーバーで同じ結果が得られたことを確認し、あるレジャーバージョンが最終バージョンとして宣言されます。まれに、第一段階の[コンセンサスプロセスが失敗する場合](consensus-principles-and-rules.html#コンセンサス失敗の可能性)があります。検証によって後で確認が行われるため、サーバーは結果を確認し、それに応じて対処することができます。
検証は、大きく分けて次の2つの部分に分かれます。
- 合意済みのトランザクションセットから結果として生じるレジャーバージョンを計算する。
- 結果を比較し、十分に信頼できるバリデータが同意した場合はレジャーバージョンの検証済みを宣言する。
#### 検証の計算と共有
コンセンサスプロセスが完了すると、各サーバーは合意済みの一連のトランザクションから新しいレジャーを個別に計算します。各サーバーは、同じ規則に従って結果を次のように計算します。
1. 一つ前の検証済みのレジャーから始めます。
2. すべてのサーバーが同じ方法で処理できるように、合意済みのトランザクションセットを _正規順序_ で並べ変えます。
[正規順序](https://github.com/XRPLF/rippled/blob/8429dd67e60ba360da591bfa905b58a35638fda1/src/ripple/app/misc/CanonicalTXSet.cpp#L25-L36)は、トランザクションを受け取った順序ではありません(サーバーが同じトランザクションを異なる順序で受け取る可能性があるため)。参加者がトランザクションの順序付けで競合しないように、故意に操作するのが困難な正規順序を使います。
3. 指示に従って、各トランザクションを順番に処理します。それに応じてレジャーの状態データを更新します。
トランザクションを正常に実行できない場合は、[`tec`クラス結果コード](tec-codes.html)を持つトランザクションを含めます。<a href="#footnote_1" id="from_footnote_1"><sup>1</sup></a>
特定の「再試行可能な」トランザクションの失敗に対しては、同じレジャーバージョンの他のトランザクションが実行された後に再試行されるように、そのトランザクションを正規順序の最後に移動します。
4. 適切なメタデータでレジャーヘッダーを更新します。
これには、レジャーインデックス、前に検証済みのレジャーの識別ハッシュ(このレジャーの「親」)、このレジャーバージョンの予定終了時刻、このレジャーの内容の暗号化ハッシュなどのデータが含まれます。
5. 新しいレジャーバージョンの識別用ハッシュを計算します。
[![図7: XRP Ledgerサーバーでレジャー検証を計算する](img/consensus-calculate-validation.ja.png)](img/consensus-calculate-validation.ja.png)
_図7: XRP Ledgerサーバーでレジャー検証を計算する - 各サーバーは、同意済みのトランザクションを前の検証済みレジャーに適用します。バリデータは結果をネットワーク全体に送信します。_
#### 結果を比較する
バリデータはそれぞれ、計算したレジャーバージョンのハッシュを含む署名付きメッセージの形式で結果を中継します。 _検証_ と呼ばれるこれらのメッセージによって、各サーバーで計算したレジャーとそのピアのレジャーを比較することができます。
[![図8: 圧倒的多数のピアが同じ結果を計算するとレジャーが検証される](img/consensus-declare-validation.ja.png)](img/consensus-declare-validation.ja.png)
_図8: 圧倒的多数のピアが同じ結果を計算するとレジャーが検証される - 各サーバーは、計算されたレジャーを、選択されたバリデータから受け取ったハッシュと比較します。一致しない場合、サーバーは正しいレジャーを再計算または取得する必要があります。_
ネットワーク内のサーバーは、圧倒的多数のピアが同じ検証ハッシュに署名してそれをブロードキャストしたときに、そのレジャーインスタンスを検証済みと認識します <a href="#footnote_7" id="from_footnote_7"><sup>7</sup></a>。それ以降のトランザクションは、レジャーインデックスN+1の更新および検証済みのこのレジャーに適用されます。
サーバーが少数で、ピアと異なるレジャーを計算した場合、計算したレジャーは無視されます<a href="#footnote_8" id="from_footnote_8"><sup>8</sup></a>。正しいレジャーを再計算するか、必要に応じて正しいレジャーを取得します。
ネットワークで、検証に関する圧倒的多数の同意が得られない場合、コンセンサスプロセスで一貫した提案を作成するにはトランザクション量が多すぎるか、ネットワーク遅延が大きすぎることを意味します。この場合、サーバーはコンセンサスプロセスを繰り返します。コンセンサスが始まってから時間が経過するにつれて、各コンセンサスラウンドで不一致は減少するため、過半数のサーバーが同じ候補トランザクションのセットを受け取った可能性が高くなります。XRP Ledgerは、これらの状況に応じて[トランザクションコスト](transaction-cost.html)と、コンセンサスを待つ時間を動的に調整します。
検証について圧倒的多数の合意が得られると、サーバーは検証済みの新しいレジャー、レジャーインデックスN+1との作業に入ることができます。最後のラウンドに含まれなかった候補トランザクションと、その間に送信された新しいトランザクションに対して、コンセンサスと検証プロセスが繰り返されます<a href="#footnote_9" id="from_footnote_9"><sup>9</sup></a>
## 要点
XRP Ledgerに送信されたトランザクションはすぐには処理されません。一定期間、各トランザクションは候補状態になります。
単一トランザクションのライフサイクルは次のとおりです。
- アカウント所有者によってトランザクションが作成され、署名されます。
- トランザクションがネットワークに送信されます。
- 書式が正しくないトランザクションはその場で拒否される可能性があります。
- 書式が正しいトランザクションは暫定的に成功し、その後で失敗する可能性があります。
- 書式が正しトランザクションは暫定的に失敗し、その後で成功する可能性があります。
- コンセンサスの間、トランザクションはレジャーに含まれます。
- コンセンサスラウンドが成功すると、レジャーが有効になります。
- コンセンサスラウンドが失敗すると、成功するまでコンセンサスプロセスが繰り返されます。
- 検証済みレジャーには、トランザクションとレジャーの状態への反映が含まれます。
アプリケーションでは、候補トランザクションの暫定的な結果ではなく、検証済みのレジャーの情報のみを信頼してください。一部の[`rippled` API](http-websocket-apis.html)では、トランザクションの暫定的な結果が最初に返されます。トランザクションの結果が不変になるのは、そのトランザクションが検証済みレジャーに含まれている場合か、トランザクションに`LastLedgerSequence`が含まれ、そのレジャーインデックス以下の検証済みレジャーに出現しない場合に限られます。
トランザクションを送信するアプリケーションのベストプラクティスは次のとおりです。
- `LastLedgerSequence`パラメーターを使用して、トランザクションが確定的かつ迅速な方法で検証されるか、失敗するようにします。
- 検証されたレジャーでトランザクションの結果を確認します。
- トランザクションを含むレジャーが検証されるか、`LastLedgerSequence`が経過するまで、結果は暫定的です。
- 結果コードが**tesSUCCESS**で`"validated": true`のトランザクションは、恒久的に成功しています。
- 結果コードがそれ以外の場合で`"validated": true`のトランザクションは、恒久的に失敗しています。
- トランザクションの`LastLedgerSequence`によって識別された検証済みレジャーを含め、これまでの検証済みのレジャーに出現しないトランザクションは、恒久的に失敗しています。
- このようなケースを検出するために、レジャーの継続的な履歴を有するサーバーを使用には注意してください<a href="#footnote_10" id="from_footnote_10"><sup>10</sup></a>
- `LastLedgerSequence`で識別されるレジャーが検証されるまで、トランザクションの状態を繰り返し確認する必要がある場合があります。
## 関連項目
- **コンセプト:**
- [コンセンサスについて](consensus.html)
- [コンセンサスの研究](consensus-research.html)
- [Rippleコンセンサスの動画](https://www.youtube.com/watch?v=pj1QVb1vlC0)
- **チュートリアル:**
- [信頼できるトランザクションの送信](reliable-transaction-submission.html)
- [バリデータとしての`rippled`の実行](run-rippled-as-a-validator.html)
- **リファレンス:**
- [レジャーフォーマットのリファレンス](ledger-data-formats.html)
- [トランザクションフォーマットのリファレンス](transaction-formats.html)
- [Consensus_infoメソッド][]
- [Validator_list_sitesメソッド][]
- [Validatorsメソッド][]
## 脚注
<a href="#from_footnote_1" id="footnote_1"><sup>1</sup></a> [**tec**結果コード](tec-codes.html)を持つトランザクションでは、リクエストされたアクションは実行されませんが、レジャーには影響します。ネットワークの悪用を防ぎ、トランザクションの分散コストを賄うために、XRPの[トランザクションコスト](transaction-cost.html)が消却されます。同じ送信者によって同時刻に送信された他のトランザクションをブロックしないようにするには、送信者のアカウントの[シーケンス番号](basic-data-types.html#アカウントシーケンス)を都度増やしてゆきます。`tec`クラスの結果を持つトランザクションは、期限切れのオブジェクトや資金のない取引注文を削除するなどのメンテナンスも行います。
<a href="#from_footnote_2" id="footnote_2"><sup>2</sup></a> 例えば、Aliceが100ドルを持っていて、全額をBobに送信するシナリオを考えてみましょう。アプリケーションは最初にPaymentトランザクションを送信し、Aliceの残高を確認したらすぐにAPIから0ドルが返されます。この値は、候補トランザクションの暫定結果に基づいています。支払いが失敗し、Aliceの残高が100ドルのままになるまたは他のトランザクションによって別の金額になる場合があります。AliceからBobへの支払いが成功したことを確実に知る唯一の方法は、そのトランザクションが検証済みのレジャー内にあり、かつ結果コードが**tesSUCCESS**になるまで、トランザクションの状況を確認することです。トランザクションが検証済みレジャーにあるが、結果コードが異なる場合、支払いは失敗したことを意味します。
<a href="#from_footnote_3" id="footnote_3"><sup>3</sup></a> 厳密に言えば、バリデータは追跡サーバーのサブセットです。同じ機能を提供することに加えて、「検証」メッセージを送信します。追跡サーバーは、レジャー履歴全体を保持しているか、部分的なレジャー履歴を保持しているかによって、さらに分類することができます。
<a href="#from_footnote_4" id="footnote_4"><sup>4</sup></a> トランザクションを認識したピアの割合(%がしきい値を下回った場合、コンセンサスのラウンドは失敗します。各ラウンドは反復プロセスです。第1ラウンドの開始時には、少なくともピアの50%が同意する必要があります。コンセンサスラウンドの最終的なしきい値は80%の合意です。これらの具体的な値は変更される可能性があります。
<a href="#from_footnote_5" id="footnote_5"><sup>5</sup></a> 各サーバーは独自の信頼できるバリデータを定義しますが、ネットワークの一貫性は、様々なサーバーで重複の度合いが高いバリデータのリストが選択されるかどうかにかかっています。このため、Rippleでは推奨するバリデータのリストを公開しています。
<a href="#from_footnote_6" id="footnote_6"><sup>6</sup></a> 共謀しないとされるバリデータからだけでなくすべてのバリデータからの提案が評価される場合は、悪意のある攻撃者によって、無効なトランザクションが導入されたり、提案から有効なトランザクションが除外されたりする可能性があります。選択されたバリデータリストによって、[シビル攻撃](consensus-protections.html#シビル攻撃)から保護することができます。
<a href="#from_footnote_7" id="footnote_7"><sup>7</sup></a> 2014年11月の時点で、圧倒的多数を表すしきい値として、少なくともピアの80%が検証すべきレジャーに同意する必要があります。これは、コンセンサスのラウンドで要求される割合と同じです。いずれのしきい値も変更される可能性があり、同じである必要はありません。
<a href="#from_footnote_8" id="footnote_8"><sup>8</sup></a> 実際には、サーバーは自身が少数であることを検知してから、すべてのピアの検証を受け取ります。ピアの20%以上から不一致の検証を受け取ると、その検証がしきい値の80%を満たしていないことが分かります。その時点で、レジャーの再計算を始めることができます。
<a href="#from_footnote_9" id="footnote_9"><sup>9</sup></a> 実際には、効率的に実行できるように、検証の完了前に新しいコンセンサスのラウンドが開始されます。
<a href="#from_footnote_10" id="footnote_10"><sup>10</sup></a> `rippled`サーバーはレジャーの履歴全体がなくてもAPIリクエストに応答することができます。サービスやネットワーク接続が中断すると、そのサーバーのレジャー履歴にレジャーの不足や誤差が生じることがあります。時間の経過とともに、`rippled`によってその誤差は埋まりますそのように設定されている場合。欠落しているトランザクションを検証する場合は、トランザクションが送信されてからLastLedgerSequenceまでの連続した完全なレジャーを持つサーバーに照らして検証することが重要です。特定のサーバーで利用できるcomplete_ledgersを判断するには、RPCサーバーの状態を使用します。
<!--{# common link defs #}-->
{% include '_snippets/rippled-api-links.md' %}
{% include '_snippets/tx-type-links.md' %}
{% include '_snippets/rippled_versions.md' %}

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html: consensus.html
parent: concepts.html
blurb: XRP Ledgerのコンセンサスメカニズムについて基本的な理解を深めましょう。
labels:
- ブロックチェーン
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# コンセンサスプロトコル
_コンセンサス_ は、分散型決済システムの最も重要な特性です。従来の中央集権型決済システムでは、権限のある1人の管理者が決済の方法とタイミングについて最終的な決定権を持ちます。分散型システムでは、その名が示すとおり、そのような管理者は存在しません。その代わりに、XRP Ledgerのような分散型システムでは、参加者は定められた一連のルールに従うことになっているため、同じ一連のイベントとその結果についていつでも合意することができます。この一連のルールは、 _コンセンサスプロトコル_ と呼ばれます。
## コンセンサスプロトコルの特性
従来のデジタル資産と異なり、XRP Ledgerでは、コンセンサスプロトコルを使用します。このプロトコルは、XRP Ledger コンセンサスプロトコルと呼ばれ、次の重要な特性を持つように設計されています。
- XRP Ledgerを使用するユーザーは誰でも、最新の台帳や、どのような取引がどのような順番で発生したかについて同意することができます。
- 中央のオペレーター無しに、有効な取引を処理することができます。また、障害が1か所に集中することもありません。
- 一部の参加者が不適切に参加、退去、または行動した場合でも、取引の処理は続行します。
- 多数の参加者がアクセスできない場合や、多数が不適切に行動している場合は、無効な取引を分離したり確認したりする代わりに、ネットワークは処理を停止します。
- 取引の確認のために、リソースを無駄に使ったり取り合う必要もありません。この点は、他の一般的なブロックチェーンシステムとは異なります。
これらの特性は、次の3原則としてまとめられます。優先順位の高い順に示します。**正確さ、合意、処理の継続**
このプロトコルはまだ発展段階にあり、その限界と起こり得る障害についての知識もまだ蓄積中です。プロトコル自体に関する学術研究については、[コンセンサスリサーチ](consensus-research.html)を参照してください。
## 背景
コンセンサスプロトコルは、_二重支払いの問題_、つまり同じデジタルマネーを2回使用することを防ぐという課題に対する解決策です。この問題において最も困難なのは、取引を順序立てる点です。中央管理者がいない中で、同時に複数の相互排他的取引が送信されたときに、先に到着したのはどの取引なのかという紛争を解決するのは困難です。二重支払いの問題や、XRP Ledger コンセンサスプロトコルでこの問題を解決する方法、およびそれに伴うトレードオフと制限事項の詳細な分析については、[コンセンサスの原理とルール](consensus-principles-and-rules.html)を参照してください。
## レジャー(台帳)履歴
XRP Ledgerは、「レジャーバージョン」、または略して「レジャー」と呼ばれるブロックで取引を処理します。レジャーの各バージョンには、次の3つの部分が含まれています。
- レジャーに保存されているすべての残高とオブジェクトの現在の状態。
- このレジャーにつながる、以前のレジャーに適用された一連の取引。
- レジャーインデックスや、その内容を一意に識別する[暗号化ハッシュ](https://en.wikipedia.org/wiki/Cryptographic_hash_function)、およびこのレジャーを構築するための基盤として使用された親レジャーに関する情報など、現行のレジャーバージョンに関するメタデータ。
[![図1: レジャーバージョンの構造(取引、状態、およびメタデータを含む)](img/anatomy-of-a-ledger-simplified.ja.png)](img/anatomy-of-a-ledger-simplified.ja.png)
<!--{# Diagram source: https://docs.google.com/presentation/d/1mg2jZQwgfLCIhOU8Mr5aOiYpIgbIgk3ymBoDb2hh7_s/ #}-->
レジャーの各バージョンには _レジャーインデックス_ としての番号が付けられており、インデックスが1つ前のレジャーバージョンを基に新たな情報を追加する形で作成されています。一番最初まで遡ると、レジャーインデックスが1の _ジェネシスレジャー_ と呼ばれる出発点に戻ります。[¹](#footnote-1)これにより、Bitcoinや他のブロックチェーン技術と同様に、すべての取引とその結果についての公開履歴が形成されます。多くのブロックチェーン技術とは異なり、XRP Ledgerの新しい「ブロック」には現在の状態がすべて含まれているため、現在起こっている内容を把握するために履歴全体を収集する必要はありません。[²](#footnote-2)
XRP Ledger コンセンサスプロトコルの主な役割は、前のレジャーに適用する一連の新しい取引に合意し、それらを明確に定義された順序で適用した上で、全員が同じ結果を得たことを確認することです。これが正常に行われると、レジャーバージョンは _検証済み_ 、および確定したとみなされます。続いて、次のレジャーバージョンが構築されます。
## 信頼に基づく検証
XRP Ledgerのコンセンサスメカニズムは、小さな信頼が大きな効果を生み出すという基本的な原理に支えられています。ネットワークの各参加者は、一連の _バリデータ_ (検証者)を選択します。バリデータは常に誠実に行動することが期待されるさまざまな当事者によって運営されており、[コンセンサスにアクティブに参加するように特別に設定されたサーバー](run-rippled-as-a-validator.html)上に存在します。さらに重要なことは、選択された一連のバリデータが互いに共謀して同じ方法を使ってルールを破ることはないということです。この一連バリデータのリストは、_ユニークードリスト_UNLとも呼ばれます。
ネットワークが更新する中で、各サーバーは信頼できるバリデータ[³](#footnote-3)をモニターします。十分な数のバリデータが、一連の取引の発生を確認し、特定のレジャーにその結果が反映されたことに同意した場合、サーバーによってコンセンサスが宣言されます。バリデータ間で同意が得られない場合、バリデータは信頼する他のバリデータとの間での意見の一致に向けて提案を修正します。このプロセスは、コンセンサスに達するまで何度か繰り返されます。
[![図2: コンセンサスラウンドバリデータは信頼する他のバリデータとの間での意見の一致に向けて提案を修正します。](img/consensus-rounds.ja.png)](img/consensus-rounds.ja.png)
常に正しく行動しないバリデータが一部存在しても問題ありません。信頼できるバリデータのうち、正しく行動しないバリデータの割合が20%未満である場合は、制限なくコンセンサスは継続します。また、無効な取引を確認するには、信頼できるバリデータの80%以上が合意する必要があります。信頼できるバリデータのうち、正しく行動しないバリデータの割合が20%以上80%未満である場合、ネットワークは停止します。
XRP Ledger コンセンサスプロトコルで、さまざまな課題や攻撃、失敗の事例にどのように対応するかについての詳細な説明については、[攻撃と失敗モードに対するコンセンサスの保護](consensus-protections.html)を参照してください。
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## 脚注
1. <a id="footnote-1"></a>XRP Ledgerの運用開始当初に起きた事故により、[132569番目までのレジャーが失われました](http://web.archive.org/web/20171211225452/https://forum.ripple.com/viewtopic.php?f=2&t=3613)。この損失はレジャー履歴の第1週目に発生しています。このため、現存する一番最初のレジャーは番号32570のレジャーです。XRP Ledgerの状態はすべてのレジャーバージョンに記録されるため、履歴がなくても継続することができます。新しいテストネットワークでは、レジャーインデックス1から始まります。
2. <a id="footnote-2"></a>Bitcoinでは、現在の状態は「UTXO」Unspent Transaction Outputの略と呼ばれることもあります。XRP Ledgerとは異なり、BitcoinサーバーではすべてのUTXOを把握し、新しい取引を処理できるように、トランザクション取引履歴全体をダウンロードする必要があります。2018年現在、Bitcoinの新しいサーバーでこれを行う必要がないように、最新のUTXOのサマリーを定期的に提供するようコンセンサスメカニズムを修正する提案がいくつかあります。EthereumはXRP Ledgerと類似したアプローチを使用しており、各ブロックには、 _状態ルート_ と呼ばれる現在の状態のサマリーがありますが、Ethereumは巨大な状態データを蓄積しているため同期するにはXRP Ledgerよりもより多くの時間を要します。
3. <a id="footnote-3"></a>信頼できるバリデータをモニターするにあたり、サーバーが直接それに接続する必要はありません。XRP Ledgerのピアツーピアネットワークでは、サーバーが公開鍵によって互いを識別し、他のサーバーからのデジタル署名付きメッセージを中継する _ゴシッププロトコル_ によってモニターします。

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html: fee-voting.html
parent: consensus.html
blurb: トランザクションコストと必要準備金の変更投票について。
labels:
- 手数料
- XRP
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# 手数料投票
バリデータは、基本の[トランザクションコスト](transaction-cost.html)と[必要準備金](reserves.html)の変更について投票できます。バリデータの構成の設定がネットワークの現在の設定と異なる場合、バリデータはその設定をネットワークに定期的に公開します。定数のバリデータが変更に合意すると、変更を適用できるようになり、以後この変更が有効になります。バリデータはさまざまな理由から特にXRPの価値の長期的な変化に適応するために、この処理を行います。
[`rippled`バリデータ](run-rippled-as-a-validator.html)のオペレーターは、`rippled.cfg`ファイルの`[voting]`スタンザでトランザクションコストと必要準備金の設定を指定できます。
**注意:** 信頼できるバリデータの合意により不十分な必要準備金が採用された場合、XRP Ledgerピアツーピアネットワークがサービス拒否DoS攻撃を受ける可能性があります。
設定できるパラメーターは次の通りです。
| パラメーター | 説明 | 推奨される値 |
|-----------|-------------|-------------------|
| `reference_fee` | リファレンストランザクション最も安価なトランザクションを送信するときに消却する必要があるXRPの額 _drop_ 単位1 XRP = 100万drop実際のトランザクションコストはこの値の数倍であり、個々のサーバーの負荷に基づいて動的に調整されます。 | `10` 0.00001 XRP |
| `account_reserve` | アカウントの準備金に必要なXRPの最小額 _drop_ 単位)。これは、レジャーの新しいアカウントへの資金供給のために送金できる最小額です。 | `10000000` 10 XRP |
| `owner_reserve` | アドレスがレジャーで所有するオブジェクト _ごと_ に必要なXRPの額 _drop_ 単位)。 | `2000000` 2 XRP |
## 投票プロセス
256番目の各レジャーは「フラグ」レジャーと呼ばれます。フラグレジャーは`ledger_index` [modulo](https://en.wikipedia.org/wiki/Modulo_operation) `256``0`になるように定義されています。)フラグレジャーの直前のレジャーでは、アカウント準備金またはトランザクションコストの設定が現行のネットワーク設定と異なる各バリデータは、そのレジャー検証とともに「投票」メッセージを配信し、バリデータが希望する値を示します。
フラグレジャー自体では何も起こりませんが、バリデータは信頼する他のバリデータからの投票を受信して記録します。
他のバリデータの投票を集計した後、各バリデータは自身の設定と信頼する過半数のバリデータの設定の間で妥協点を探ります。たとえば、あるバリデータが最小トランザクションコストを10から100に引き上げることを望む一方で、ほとんどのバリデータは10から20に引き上げることを望んでいる場合、そのバリデータは当該のコストを20に引き上げることにします。ただし、そのバリデータは10未満の値または100を超える値にすることはありません。妥協できる場合、バリデータはフラグレジャーの直後のレジャーに対する提案に[SetFee疑似トランザクション](setfee.html)を挿入します。同じ変更を求める他のバリデータは、同じレジャーに対する各自の提案に同じSetFee疑似トランザクションを挿入します。設定が既存のネットワーク設定と一致している場合、バリデータは何も行いません。SetFee疑似トランザクションがコンセンサスプロセスを通過し、検証済みレジャーに追加される場合、SetFee疑似トランザクションで設定された新しいトランザクションコストと準備金の設定がその次のレジャーから有効になります。
まとめ:
* **フラグレジャー-1**: バリデータが投票を送信します。
* **フラグレジャー**: バリデータが投票を集計し、どのSetFeeの内容を含めるか決定します存在する場合
* **フラグレジャー+1**: バリデータは、SetFee疑似トランザクションを各自の提案レジャーに挿入します。
* **フラグレジャー+2**: SetFee疑似トランザクションがコンセンサスに達すると、新しい設定が有効になります。
## 手数料の最大値
手数料の最大可能値は、[FeeSettingsレジャーオブジェクト](feesettings.html)に保管されている内部データ型により制限されます。これらの値は次のとおりです。
| パラメーター | 最大値drop | 最大値XRP
|-----------|-----------------------|----|
| `reference_fee` | 2**64 | これまでに存在したXRP総額よりも大きい |
| `account_reserve` | 2^32 drop | 約4294 XRP |
| `owner_reserve` | 2^32 drop | 約4294 XRP |

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html: invariant-checking.html
parent: consensus.html
blurb: 不変性チェックとは何か、なぜ存在するのか、どのように機能するのか、どのような不変性チェックが有効なのかを理解することができます。
labels:
- ブロックチェーン
- セキュリティ
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# 不変性チェック
不変性チェックは、XRP Ledgerの安全機能です。これは、通常のトランザクション処理とは別に、すべての取引において特定の「不変量」が真であることを保証する一連のチェックで構成されています。
多くの安全機能がそうであるように、私たちは不変性チェックが実際に何もする必要がないことを望んでいます。しかし、XRP Ledger の不変量は XRP Ledger のトランザクション処理に対するハードリミットを定義しているため、それを理解することは有用であり、万が一不変量チェックに違反したためにトランザクションが失敗した場合に問題を認識するために有用です。
不変性はトリガーされるべきではありませんが、まだ発見されていない、あるいは作成されてもいないバグからXRP Ledgerの整合性を確保するものです。
## なぜ存在するのか
- XRP Ledgerのソースコードは複雑かつ膨大であり、コードが誤って実行される可能性が高いです。
- トランザクションを誤って実行した場合のコストは高く、どのような基準でも許容されるものではありません。
具体的には、不正なトランザクションの実行により、無効または破損したデータが作成され、後にネットワーク上のサーバーを「動作不可能」な状態にすることで一貫してクラッシュさせ、ネットワーク全体を停止させる可能性があります。
不正なトランザクションの処理は、XRP Ledgerの信頼という価値を損なうことになります。不変性チェックは、信頼性という機能を付加するため、XRP Ledger 全体に価値を提供します。
## 仕組み
不変性チェッカーは、各トランザクションの後にリアルタイムで自動的に実行される第2層のコードです。トランザクションの結果がレジャーにコミットされる前に、不変性チェッカーはそれらの変更が正しいかどうかを検証します。もしトランザクションの結果がXRP Ledgerの厳格なルールに沿わない場合、不変性チェッカーはそのトランザクションを拒否します。このように拒否されたトランザクションは結果コード `tecINVARIANT_FAILED` を持ち、何の効果もなくレジャーに含まれます。
トランザクションを `tec` クラスのコードでレジャーに含めるには、何らかの最小限の処理が必要です。この最小限の処理でも不変条件に沿わない場合、トランザクションは `tefINVARIANT_FAILED` というコードで失敗し、レジャーには一切含まれません。
## 有効な不変条件
XRP Ledgerは、各トランザクションについて、以下のすべての不変条件をチェックします。
[[ソース]](https://github.com/XRPLF/rippled/blob/023f5704d07d09e70091f38a0d4e5df213a3144b/src/ripple/app/tx/impl/InvariantCheck.h#L92 "ソース")
- [トランザクション手数料チェック](#トランザクション手数料チェック)
[[ソース]](https://github.com/XRPLF/rippled/blob/023f5704d07d09e70091f38a0d4e5df213a3144b/src/ripple/app/tx/impl/InvariantCheck.h#L118 "ソース")
- [XRPは作成されません](#xrpは作成されません)
[[ソース]](https://github.com/XRPLF/rippled/blob/023f5704d07d09e70091f38a0d4e5df213a3144b/src/ripple/app/tx/impl/InvariantCheck.h#L146 "ソース")
- [アカウントルートが削除されていない](#アカウントルートが削除されていない)
[[ソース]](https://github.com/XRPLF/rippled/blob/023f5704d07d09e70091f38a0d4e5df213a3144b/src/ripple/app/tx/impl/InvariantCheck.h#L173 "ソース")
- [XRPの残高確認](#xrpの残高確認)
[[ソース]](https://github.com/XRPLF/rippled/blob/023f5704d07d09e70091f38a0d4e5df213a3144b/src/ripple/app/tx/impl/InvariantCheck.h#L197 "ソース")
- [レジャーエントリ形式の一致](#レジャーエントリ形式の一致)
[[ソース]](https://github.com/XRPLF/rippled/blob/023f5704d07d09e70091f38a0d4e5df213a3144b/src/ripple/app/tx/impl/InvariantCheck.h#L224 "ソース")
- [XRPのトラストラインはありません](#xrpのトラストラインはありません)
[[ソース]](https://github.com/XRPLF/rippled/blob/023f5704d07d09e70091f38a0d4e5df213a3144b/src/ripple/app/tx/impl/InvariantCheck.h#L251 "ソース")
- [不正なオファーでない](#不正なオファーでない)
[[ソース]](https://github.com/XRPLF/rippled/blob/023f5704d07d09e70091f38a0d4e5df213a3144b/src/ripple/app/tx/impl/InvariantCheck.h#L275 "ソース")
- [0のエスクローでない](#0のエスクローでない)
[[ソース]](https://github.com/XRPLF/rippled/blob/023f5704d07d09e70091f38a0d4e5df213a3144b/src/ripple/app/tx/impl/InvariantCheck.h#L300 "ソース")
- [有効な新規アカウントルート](#有効な新規アカウントルート)
### トランザクション手数料チェック
- **不変条件:**
- [トランザクションコスト](transaction-cost.html)の金額は決してマイナスになってはならず、またトランザクションで指定されたコストより大きくなってはいけません。
### XRPは作成されません
- **不変条件:**
- トランザクションはXRPを生成してはならず、XRPを破棄するのみです[トランザクションコスト](transaction-cost.html)。
### アカウントルートが削除されていない
- **不変条件:**
- [アカウント](accounts.html)は、[AccountDeleteトランザクション][]によってのみレジャーから削除することができます。
- AccountDelete が成功すると、常にちょうど1つのアカウントが削除されます。
### XRPの残高確認
- **不変条件:**
- アカウントのXRP残高はXRPの形式である必要があり、0未満または1000億XRPを超えることはできません。
### レジャーエントリ形式の一致
- **不変条件:**
- 変更されたレジャーの項目は形式が一致し、追加された項目は[有効なタイプ](ledger-object-types.html)である必要があります。
### XRPのトラストラインはありません
- **不変条件:**
- XRPを使用した[トラストライン](trust-lines-and-issuing.html)は作成できません。
### 不正なオファーでない
- **不変条件:**
- [オファー](offer.html)は負でない金額でなければならず、XRP同士であってはいけません。
### 0のエスクローでない
- **不変条件:**
- [エスクロー](escrow-object.html)エントリーは、0XRP以上1000億XRP未満を保有している必要があります。
### 有効な新規アカウントルート
- **不変条件:**
- 新しい[アカウントルート](accountroot.html)は、支払いの結果でなければなりません。
- 新しいアカウントルートは、正しい開始[シーケンス](basic-data-types.html#アカウントシーケンス)を持たなければなりません。
- 1つのトランザクションで複数の新しい[アカウント](accounts.html)を作成してはいけません。
## 関連項目
- **ブログ:**
- [レジャーの保護: 不変性チェック](https://xrpl.org/blog/2017/invariant-checking.html)
- **リポジトリ:**
- [Invariant Check.h](https://github.com/XRPLF/rippled/blob/023f5704d07d09e70091f38a0d4e5df213a3144b/src/ripple/app/tx/impl/InvariantCheck.h)
- [Invariant Check.cpp](https://github.com/XRPLF/rippled/blob/023f5704d07d09e70091f38a0d4e5df213a3144b/src/ripple/app/tx/impl/InvariantCheck.cpp)
- [System Parameters](https://github.com/XRPLF/rippled/blob/develop/src/ripple/protocol/SystemParameters.h#L43)
- [XRP Amount](https://github.com/XRPLF/rippled/blob/develop/src/ripple/basics/XRPAmount.h#L244)
- [Ledger Formats](https://github.com/XRPLF/rippled/blob/023f5704d07d09e70091f38a0d4e5df213a3144b/src/ripple/protocol/LedgerFormats.h#L36-L94)
- **その他:**
- [Authorized Trust Lines](authorized-trust-lines.html)
- [トランザクションの残高変化の計算](https://xrpl.org/blog/2015/calculating-balance-changes-for-a-transaction.html#calculating-balance-changes-for-a-transaction)
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View File

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---
html: negative-unl.html
parent: consensus.html
blurb: ネガティブUNLが部分的な停止時に台帳の耐障害性を向上させることを理解する。
labels:
- ブロックチェーン
---
# ネガティブUNL
_([NegativeUNL Amendment](known-amendments.html#negativeunl)によって追加されました。)_
ネガティブUNLは、XRP Ledgerの[コンセンサスプロトコル](consensus.html)の機能で、バリデータの部分的な停止中にネットワークの前進を可能にする _liveness_ を向上させるものです。ネガティブUNLを使用すると、サーバーは現在オンラインかつ稼働中のバリデータに基づいて有効なUNLを調整するため、信頼できるバリデータが複数オフラインの場合でも、新しい[レジャーバージョン](ledgers.html) を _validated_ と宣言することができるようになるのです。
ネガティブUNLは、部分的な停止中に結果を確定するネットワークの能力を向上させる以外、ネットワークのトランザクション処理方法やトランザクションの結果に影響を与えることはありません。
## 背景
XRP Ledgerプロトコルの各サーバーは、UNLUnique Node Listと呼ばれる、共謀しないよう信頼できるバリデータのリストを持ち、各サーバーは、信頼できるバリデータが十分に新しいレジャーバージョンに合意したときのコンセンサスに基づいて、レジャーバージョンの検証を独自に決定しています。(デフォルトの構成では、リップル社が十分にユニークで信頼性が高く、独立性が高いと考えるバリデータからなる、リップル社が署名した推奨UNLを使用しています)。標準的な定足数要件は、信頼できるバリデータの少なくとも80%が合意することである。
信頼できるバリデータの20%超がオフラインになるか、ネットワークの残りの部分と通信できなくなると、ネットワークは定足数に達しないため、新しいレジャーの検証を停止する。これは、取引の結果が確定した後に変更されないようにするための設計上の選択である。このような状況では、残りのサーバーはまだオンラインであり、過去および暫定的なトランザクションデータを提供できるが、新しいトランザクションの最終的で不変の結果を確認することはできない。
しかしこれは、広く信頼されているバリデータがいくつかオフラインになった場合、ネットワークが前進しなくなる可能性があることを意味する。2020-10-06現在、リップル社が推奨するUNLには34人のバリデータがいるので、そのうち7人以上がオフラインになると、ネットワークの前進が止まってしまうことになります。さらに、1人または2人のバリデータが長期間オフラインになると、ネットワークは残りのバリデータ間の不一致の余地が少なくなり、コンセンサスの達成に時間がかかる可能性があります。
## 要約
ハードウェアのメンテナンス、ソフトウェアのアップグレード、インターネット接続の問題、標的型攻撃、人為的ミス、ハードウェアの故障、自然災害などの外部環境など、多くの原因でバリデータは一時的に利用できなくなる可能性があるため、多様なバリデータのセットで100%の稼働時間を維持を期待することは合理的ではありません。
「ネガティブUNL」とは、**オフラインまたは故障していると思われる信頼できるバリデータのリスト**であり、残存バリデータの総意として宣言されるものである。ネガティブUNLに含まれるバリデータは、新しいレジャーのバージョンがコンセンサスを得たかどうかを判断する際には無視される。
ネガティブUNL上のバリデータがオンラインに復帰し、一貫性のある検証投票を送信すると、残りのバリデータはしばらくしてそのバリデータをネガティブUNLから削除します。
バリデータが一度に1つか2つオフラインになった場合、残りのバリデータはネガティブUNLを使用して、徐々に有効UNLを調整し、ネットワークが定足数を達成するのに _オンライン_ バリデータの80%しか必要としないようにすることができる。ネットワークが分断されるのを防ぐため、定足数はバリデータ _全体_ の60%以上というハードな最低値を持つ。
20%以上のバリデータが突然一度にオフラインになった場合、残りのサーバーは新しいレジャーを検証するのに必要な定足数を達成できないため、新しいレジャーを検証することができない。しかし、そのようなサーバーでも、コンセンサスラウンドを重ねることで暫定的な前進は可能である。時間が経つにつれて、残りのバリデータは暫定的なレジャーにネガティブUNLの変更を適用し、有効なUNLを調整し続ける。最終的に、この状況が続けば、ネットワークは暫定的なレジャーのバージョンから調整後のネガティブUNLを使用して、レジャーの検証を完全に再開することが可能である。
スタンドアロンモードでは、サーバーはコンセンサスを使用しないので、ネガティブUNLは[スタンドアロンモード](rippled-server-modes.html)に影響を及ぼさない。
## 仕組み
ネガティブUNLは[コンセンサスプロセス](consensus.html)と密接に関連し、不利な状況下でもネットワークの継続性と信頼性を維持できるように安全策をとって設計されたものである。すべての信頼できるバリデータが正常に動作している場合、ネガティブUNLは使用されず、何の効果もない。一部のバリデータがオフラインまたは同期していないように見えるとき、ネガティブUNLルールは有効になる。
ネガティブUNLは意図的にゆっくりとした速度で変化するように設計されており、あるバージョンのレジャーの合意形成プロセスにおいて、どのネガティブUNLを適用すべきかという時間ベースの不一致を回避するためである。
### 信頼性評価
ネットワーク上の各サーバーは、共謀しないように信頼するバリデータのリストであるUNLを持っています。(デフォルトでは、サーバーの正確なUNLはリップル社が公表している推奨バリデータリストに基づいて暗黙的に設定されます)。各サーバーは、信頼できるバリデータの「信頼性」を1つの指標で追跡します。それは、直近256件のレジャーのうち、バリデータの検証投票がサーバーの考えるコンセンサスと一致した割合です。言い換えれば
> 信頼性 = V<sub>a</sub> ÷ 256
V<sub>a</sub>は、サーバー側のコンセンサス見解と一致した過去256のレジャーに対して、1人のバリデータから受け取った検証票の総数である。
この信頼性指標は、バリデータの可用性 _及び_ バリデータの挙動を測定するものである。バリデータがネットワークの他の部分と同期しており、採点サーバと同じプロトコル規則に従っている場合、そのバリデータの信頼性スコアは高くなるはずである。バリデータの信頼性スコアは、以下のような理由で低下することがある。
- バリデータ間のネットワーク接続が悪いため、バリデータの検証票がサーバーに届かない。
- バリデータが動作を停止したり、過負荷になっている。
- 様々な理由により、バリデータはサーバと同じプロトコルルールに従わない。可能性としては、設定ミス、ソフトウェアのバグ、意図的に[異なるネットワーク](parallel-networks.html)に従っている、または悪意ある行動などが考えられます。
バリデータの信頼性が**50%**である場合、そのバリデータはネガティブUNLに追加される候補である。ネガティブUNLから削除するには、バリデータの信頼性が**80%超**でなければならない。
バリデータを含む各サーバーは、信頼できるバリデータ全員について独自に信頼性スコアを算出している。あるバリデータの信頼性について、サーバーが異なると結論が異なることがある。それは、そのバリデータの投票が一方のサーバーに届いて他方のサーバーに届かなかったり、特定のレジャーについて意見が異なることが多かったり少なかったりするためである。あるバリデータをネガティブUNLに追加または削除するには、信頼できるバリデータの総意として、あるバリデータが信頼性の閾値を超えるか下回るかに合意する必要がある。
**ヒント:** バリデータは自分自身の信頼性を追跡するが、自分自身をネガティブUNLに加えることは提案しない。バリデータの信頼性測定は、バリデータの投票がネットワークを通じてどの程度うまく伝わるかを考慮できないので、外部のサーバーからの測定値よりも信頼性が低い。
### ネガティブUNLの変更
レジャーバージョンが256で均等に割り切れる場合、_フラグレジャー_ とみなされます。ネガティブUNLはフラグレジャーでのみ変更可能です。(フラグレジャーは、XRP Ledgerメインネットで約15分に1回発生します。トランザクション量の少ないテストネットワークでは、もっと低頻度な場合があります)
各フラグレジャーは、以下の全ての変更が適用されます。
1. 前のフラグレジャーで予定されていたネガティブUNLの変更は、次のレジャーバージョンから有効となる。このフラグレジャーの検証のための合意プロセスそのものは、予定されていた変更を利用しない。
**注記:** これは、[トランザクション](transactions.html)や[疑似トランザクション](pseudo-transaction-types.html)を行わずにレジャーの状態データを変更する唯一の機会です。
2. ネガティブUNLが満杯でない場合、各サーバーは信頼度50%未満のバリデータの中から、**最大1つ**のバリデータをネガティブUNLに追加することを提案する。
3. ネガティブUNLが空でない場合、各サーバーはネガティブUNLから**最大1つ**のバリデータを削除することを提案する。サーバーがバリデータをネガティブUNLから削除することを提案できる理由は2つある。
- バリデータの信頼度が80%を超えている。
- 自身のUNLにそのバリデーターを持たない。(バリデータが永久に停止した場合、このルールは、サーバーの設定済みUNLからバリデータが削除された後に、オンレジャーのネガティブUNLからバリデータが削除されることを確実にする)。
4. ネガティブUNLの変更案がコンセンサスに達した場合、その変更は次のフラグレジャーから適用される予定である。この方法で最大1つの追加と1つの削除をスケジュールすることができる。
ネガティブUNLにバリデータを追加したり削除したりする提案は[UNLModify pseudo-transactions][]の形式を取る。それぞれの擬似トランザクションは他の[擬似トランザクション](pseudo-transaction-types.html)と同じように合意形成プロセスによって合意を得るか捨てられるかが決定される。言い換えると、あるバリデータがネガティブUNLに追加されたり削除されたりするためには、サーバーの総意として同じ変更を提案する必要がある。
ネガティブUNLの予定された有効な変更は、レジャーの状態データの中の[ネガティブUNLオブジェクト](negativeunl.html)に追跡される。
### ネガティブUNLの制限
ネットワークが2つ以上のサブネットワークに分断されるのを防ぐために、ネガティブUNLは定足数要件をUNLエントリ全体の60%未満に減らすことができない。これを強制するために、サーバーはネガティブUNL上のバリデータ数がサーバーの設定済みUNL内のバリデータ数の25%(切り捨て)である場合、ネガティブUNLが"満杯"になったと見なす。(この25%は、25%のバリデータが削除された場合、残りの75%のバリデータの80%の合意は元の数の60%に等しいという計算に基づいている)。もしサーバーがネガティブUNLが一杯になったと判断した場合、ネガティブUNLへの新たな追加は提案されない。
### 複数のバリデーター候補から選択する
信頼性の閾値に基づき、複数のバリデータがネガティブUNLに追加される候補となる可能性がある。一度に最大1つのバリデータをネガティブUNLに追加できるので、サーバーはどのバリデータを追加するかを選択しなければならない。複数の候補がある場合、サーバーは以下のメカニズムでどの候補を提案するかを選択する。
1. 親レジャーバージョンのレジャーハッシュを取得する。
0. 各バリデータ候補の公開鍵を取得する。
0. 候補のバリデータと親レジャーのハッシュの排他的論理和(XOR)を計算する。
0. XOR演算の結果のうち、数値が最も小さいバリデータを提案する。
あるフラグレジャーのネガティブUNLから削除される候補が複数ある場合、サーバーは同じメカニズムでそれらの中から選択します。
このメカニズムには、いくつかの有用な特性があります。
- すべてのサーバーが容易に入手でき、かつ迅速に計算できる情報を使用する。
- 信頼できるバリデータのスコアが多少異なっていても、ほとんどのサーバーは同じ候補を選択する。これは、どのバリデータの信頼度が「最低」なのか「最高」なのかについて、 サーバ間で見解の相違があったとしても同様である。これは、あるバリデータが信頼性の閾値より上か下かについて、各サーバが意見を異にしている場合でさえも同様である。したがって、ネットワークは、どのバリデータを追加または削除するかについて、合意が得られる可能性が高い。
- レジャーバージョンごとに同じ結果が出るとは限りません。もしネガティブUNLへのある変更案が合意に至らなかったとしても、ネットワークは毎回その1つのバリデータの追加や削除を試みて失敗し続けることはない。ネットワークは、後のフラグ付きレジャーで別の候補をネガティブUNLに追加・削除することを試みることができる。
### 検証のフィルタリング
[コンセンサスプロセスの検証ステップ](consensus-structure.html#検証)では、親レジャーのネガティブUNLのバリデータを無効化します。各サーバーは無効化されたバリデータを取り除いた設定済みUNLからなる"有効UNL"を計算し、定足数を再計算します。(定足数は常に有効UNLの80%以上、かつ設定UNLの60%以上です)。無効化されたバリデータが検証票を送信した場合、サーバーは無効化されたバリデータの信頼性を計算するためにその票を追跡するが、あるバージョンのレジャーが合意に達したかどうかを判断するためにその票を使うことはありません。
**注記:** ネガティブUNLは、定足数を直接計算するのではなく、定足数の計算元となる信頼できるバリデータの合計を調整するものです。定足数はパーセンテージですが、投票数は整数であるため、信頼できるバリデータの合計を減らしても、定足数に達するために必要な投票数が変わるとは限りません。たとえば、総バリデータが15人である場合、80%はちょうど12人のバリデータである。これを14人に減らすと、80%は11.2人となり、定足数に達するには依然として12人の有効投票者が必要である。
ネガティブUNLは、提案されたトランザクションセットにどのトランザクションを含めるかを選択するなど、コンセンサスプロセスの他の部分には影響を与えない。これらのステップは常に設定されたUNLに依存し、その閾値は何人の信頼できるバリデータがコンセンサスラウンドに積極的に参加しているかに基づいている。ネガティブUNLにあるバリデータもコンセンサスプロセスに参加することができる。
### 例
次の例は、ネガティブUNLが合意形成プロセスにどのような影響を与えるかを示している。
1. サーバーのUNLが38人の信頼できるバリデータで構成されているとすると、80%の定足数は38人のうち少なくとも31人の信頼できるバリデータである。
{{ include_svg("img/negative-unl-01.svg", "Diagram: 通常の場合。ネガティブUNLは未使用、定足数は設定されたバリデータの80%である。") }}
2. MissingAとUnsteadyBという2人のバリデータがオフラインになったとする。(両者とも信頼度スコアは50%未満である。)レジャー _N_ の合意プロセスにおいて、残りのバリデータの多くがUnsteadyBをネガティブUNLに追加することを提案する。この動議は残りのバリデーターのうち少なくとも31人の定足数で可決され、レジャー _N_ はUnsteadyBを無効化する予定で有効になった。
{{ include_svg("img/negative-unl-02.svg", "Diagram: UnsteadyBは無効になる予定。") }}
3. レジャー _N+1_ から _N+256_ については、コンセンサスプロセスをそのまま継続する。
4. 次のフラグレジャー _N+256_ では、UnsteadyBはレジャーの「予定」から「無効」リストへ自動的に移動する。また、MissingAがまだオフラインであるため、検証者の総意として、次のフラグレジャーでMissingAを無効化する予定とする。
{{ include_svg("img/negative-unl-04.svg", "UnsteadyBが無効化され、MissingAも無効化される予定。") }}
5. レジャー _N+257_ から _N+512_ について、定足数は37名中30名となった。
6. UnsteadyBがレジャー _N+270_ でオンラインに復帰。レジャー _N+270_ から _N+511_ に対してネットワークの他の部分と一致する検証票を送信し、信頼性スコアが80%以上となる。
{{ include_svg("img/negative-unl-06.svg", "Diagram: UnsteadyBがオンラインに戻るが、まだ無効化されている。") }}
7. 次のフラグレジャー _N+256_ では、予定通りMissingAが自動的に無効リストに移される。一方、UnsteadyBは信頼性スコアが向上したため、検証者の総意としてネガティブUNLから削除される予定である。
{{ include_svg("img/negative-unl-07.svg", "Diagram: MissingAを無効化し、UnsteadyBを再有効化する予定。") }}
8. レジャー _N+513_ から _N+768_ の場合、定足数は36人中29人である。MissingAがオフラインの間、UnsteadyBは安定的に検証結果を送り続ける。
9. フラグレジャー _N+768_ では、予定通りUnsteadyBが無効リストから自動的に削除されています。
{{ include_svg("img/negative-unl-09.svg", "Diagram: UnsteadyBを無効リストから削除。") }}
10. 最終的に、あなたはMissingAがおそらく戻ってこないと判断し、あなたのサーバーの設定されたUNLからそれを削除します。あなたのサーバーはそれ以降、各フラグレジャーからMissingAをネガティブUNLから削除することを提案し始める。
{{ include_svg("img/negative-unl-10.svg", "Diagram: MissingAを設定済みUNLから削除した後、ネガティブUNLからも削除することを提案する。 ") }}
11. バリデータ操作者が自分の設定したUNLからMissingAを削除すると、そのバリデータ操作者はネガティブUNLからMissingAを削除するように投票する。十分な数のバリデータが投票した時点で、MissingAを削除する提案は合意に達し、MissingAはスケジュールされ、最終的にネガティブUNLから削除される。
{{ include_svg("img/negative-unl-11.svg", "Diagram: MissingAをネガティブUNLから削除。") }}
### 関連項目
- **コンセンサス:**
- [コンセンサスプロトコル](consensus.html)
- **チュートリアル:**
- [Testnetや別の並列ネットワークへ接続する](connect-your-rippled-to-the-xrp-test-net.html)
- [バリデータとしての`rippled`の実行](run-rippled-as-a-validator.html)
- **リファレンス:**
- [negativeUNL オブジェクト](negativeunl.html)
- [UNLModify pseudo-transaction][]
- [ledger_entry メソッド][]
- [consensus_info メソッド][]
<!--{# common link defs #}-->
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{% include '_snippets/tx-type-links.md' %}
{% include '_snippets/rippled_versions.md' %}